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グヌング・パダン巨石遺構
最終氷期に水没したスンダランド大陸の遺跡発見

            大地舜


インドネシアのジャワ島に1万3000年から2万年前の巨石遺構が発見された。グヌング・パダン巨石遺構だ。

英国のベストセラー作家グラハム・ハンコックは「グヌング・パダン巨石遺構は、トルコ南部で発掘されている1万2000年前のギョベックリ・テペ遺跡よりも重大な発見かもしれない」という。

1996年に世界的ベストラー『神々の指紋』を出版したグラハム・ハンコックは現在、『魔術師の神々』(2015年10月英国で出版。日本では角川書店が翻訳出版)を執筆中だ。「最終氷期の頃に高度な文明が存在しており、現代の人類はそのことを忘れている」というハンコックの主張は、ここ10年間の考古学調査によって、飛躍的に後押しされている。

現在、世界的な話題を集めているトルコ南部のギョベックリ・テペ遺跡は、世界史を書き換える遺跡だ。筆者は2013年6月に現地を訪問したが、テペ遺跡は明らかに最終氷期に高度な文明が存在したことを示している。「失われた文明」の調査を作家グラハムと共に過去20年行ってきた筆者としてはグヌング・パダン巨石遺構の調査をしないでは済まされない。

そこで2014年8月の酷暑の東京からインドネシアの首都ジャカルタに飛んだ。酷暑の東京よりは赤道の南のジャカルタのほうが遥かに涼しい。

グヌング・パダン巨石遺構はジャカルタの南80キロにあるが、今回はまず学園都市バンドンに電車で行く。グヌング・パダン巨石遺構の発掘責任者のインドネシア科学院・地質工学研究所のダニー・ナタウイデジャ博士の本拠地がバンドン市なのだ。

ジャカルタからバンドンまでの3時間にわたる電車の旅は快適だ。線路が1本で線路上を人間や動物が通るので、警笛を鳴らしっ放しなのも興味深い。キャビン・アテンダントと料理人がいて、台所で作ったナシゴレン(焼き飯)を車内販売してくれる。

バンドン市からグヌング・パダン巨石遺構までは65キロあり、車で片道3時間。途中から幹線道路を外れ山道を走る。くねくねと曲がる1車線のデコボコ道だ。

グヌング・パダン巨石遺構に到着したが、そこはすでに観光地になっていた。入り口には軍人たちがたむろしていた。この巨石遺構はインドネシア語では「草の生えた山」を意味するが、地元のスンダ語では「光の山」とか「光明の山」を意味する。

ダニー博士によると、巨石遺構はステップ式ピラミッドで、海抜885メートルの場所にあり、ピラミッド本体の高さは95メートル。

今回は車中で6時間、2回の夕食でダニー・ナタウイデジャ博士とバンバン・ウイドヨコ博士(京都大学で学位取得)にいろいろと質問できた。

まず知りたかったのは、なぜ地震を専門とする地質学者であるダニー・ナタウイデジャ博士がグヌング・パダン巨石遺構に興味を持ったかだ。博士は米国のカリフォルニア工科大学で博士号を取得している。

「2011年のことですが活断層を探すため航空写真を見ていたら、古い地層地帯に人工的な山があるのに気がつきました。何でこんなところに異物があるのだろうと思い、地上調査に出かけたのがグヌング・パダンとの出逢いです。現地に行ったら、そこには玄武岩でできた巨石遺構があり、村の人々の信仰対象となっていました。玄武岩は縦にそびえているのが普通ですが、ここでは横に置かれています。つまり明らかに人が作った物です。そこで興味を持ち、この場所を調査した考古学者に見解を聞いたら、この巨石遺構は自然物だと主張します。地質学者から見ると、その見解は明らかに間違いです。そこで本格的に調べて見ることにしました」

ダニー・ナタウイデジャ博士はすぐに国立インドネシア大学の考古学者を交えて調査団を結成し、2012年から物理探査・ボーリング調査・考古学的調査を行った。その結果、グヌング・パダン巨石遺構は5段階のステップ・ピラミッドであり、深い部分は2万年前に作られていることが判明した。

まずは2012年の調査結果を見て見よう。このときは、反射法地震探査・電気探査・電磁探査などの物理探査を行っている。

・       炭素年代調査によって表面から3〜4メートルの深さは6500年前、8〜10メートルでは1万3000年前、さらに3〜12メートルで1万6000年前という数字が出た。
・       少なくとも深さ15メートルまでは人工的構造物があり、その下に大きな部屋がある。
・       遺跡全体の大きさは25ヘクタールで、中部ジャワにあるボロブドゥール仏教遺跡の16倍。

2013年には東側斜面に溝を掘り考古学調査を行い、オールコアボーリング調査(地面に筒を刺して地層サンプルを取る)を行って、さらなる発見があった。

・       考古調査の結果、玄武岩が水平に積まれており、自然の構造物ではないことが確定された。
・       さらに玄武岩が古代セメントで接着されていた。このセメントは鉄分45%、シリカ(二酸化ケイ素)41%、炭素を含む土分14%で構成されており自然には存在しない。「これは理想的な接着剤であり、冶金術の存在を示す」とダニー・ナタウイデジャ博士。
・       オールコアボーリング調査でも5〜15メートルの深さで古代セメントが抽出された。このセメントを米国マイアミの権威あるBEALABに送付して炭素年代を調べたところ1万3000年から2万3000年前のものという数字が出た。

この2年間の調査でグヌング・パダン巨石遺構は、最終氷期(7万年前に始まって1万年前に終了)の時代に存在していたことが判明した。

写真を見てもわかるように、グヌング・パダン巨石遺構は玄武岩で作られた構造物だ。南太平洋ミクロネシア連邦のポナペ島にも大量の玄武岩の巨石を使用したナン・マドール遺跡がある。数年前に英国の作家グラハム・ハンコックとナン・マドール遺跡を共同調査したが、これまた謎の建造物で、作られた年代は不明だ。ナン・マドール遺跡も最終氷期に造られているのだろうか。

玄武岩による重厚な建造物を造るにはどのくらいの技術力が必要なのだろう。2トンや3トンもある重たい玄武岩を切り出し輸送して組み立てるのは、ある程度の技術力を必要とする。生活に追われていた採集狩猟民族では無理かもしれない。グヌング・パダン巨石遺構の場合は、優れた接着剤まで使用されている。

ナン・マドール遺跡を作った玄武岩の採掘場は、同じ島の中にあった。だがグヌング・パダンの玄武岩はどこから運ばれたのだろう。周り5キロ四方に石材の採掘場はないという。

2013年にグヌング・パダン巨石遺構を調査したボストン大学の地質学者ロバート・ショック教授は、「この場所にあった玄武岩の山を解体して、人工構造物を作ったのではないか」と想定している。

ダニー・ナタウイデジャ博士は「私も同じ考えです。そうなると、岩山の下に存在した自然の空洞に人間の手が加えられた可能性が出てきます。つまり部屋を作り、その上にステップ・ピラミッドを作ったのではないでしょうか」

グヌング・パダン巨石遺構の頂上まで95メートルの階段を登り、頂上で反射法地震探査・電気探査・電磁探査の結果を示す資料の説明を受けた。だが正直なところ、筆者には資料の読み方がよく分からない。ロバート・ショック教授は、調査報告書の中で、「このチームの物理探査は信頼がおける」と述べているので、それを信じることにしよう。

さて、この巨石遺構の意義は何か。ダニー・ナタウイデジャ博士は次のように語る。

「最終氷期の後に海面は120メートルも上昇し、スンダランドが水没しています。最終氷期のスンダランドは気温が摂氏20度前後の温暖な気候でした。象や虎が棲む、鉱物にも恵まれた肥沃な土地です。東からに西へと数本の大河も流れ、高度な文明が発達していても不思議ではありません。グヌング・パダン巨石遺構はその時代に造られているのですから、スンダランドに高度な文明が存在した証拠を示してくれるかもしれません」

スンダランドは1万2000年前に水没するまで、現在のマレーシア半島、スマトラ島、ボルネオ等、ジャワ島に囲まれた盆地で、文明が栄えるのに適した土地だった(図参照)。

「ギリシャの哲学者プラトンは1万1600年ほど前にアトランティス大陸が水没したと述べています。これはソロンがエジプトの神官から学び、プラトンにまで伝承された知識ですが、スンダランド大陸は、プラトンの述べた大陸の要素にすべて合致しています。不思議ですよね」とダニー・ナタウイデジャ博士。

確かにプラトンが述べるような大陸が水没した地域は、現代科学で調査したところスンダランドしかないが、この地域に高度な文明が存在した証拠は見つかっていない。

だが、他の地域では最終氷期に高度の文明が存在した証拠が見つかっている。トルコ南部のギョベックリ・テペ遺跡の巨石神殿は、1万1600年よりも前から建築されていた。エジプトの大スフィンクスの建造も1万年以上前である可能性が強まっている。

これまでの歴史書では、1万年前に農業が始まり、人類は150人程度の規模で狩猟採集生活をしていたとされる。そのイメージは毛皮を羽織って、棍棒や弓を持って歩く姿だ。だが、このようなイメージが間違いであることが明確になってきた。トルコ南部のギョベックリ・テペ遺跡のような巨大な神殿群(20以上)を造るには、5000人規模の集団生活が営まれ、神官や石工、彫刻家などの専門家集団の存在を必要とする。大スフィンクスや大スフィンクス河岸神殿が1万年前以上に造られたとすると、200トンの巨石を数多く積み上げる技術も必要となる。これらが示すのは、現代文明の前に、私たちが忘れ去っている高度な文明が存在したことだ。

それではグヌング・パダン巨石遺構の価値は何か。

最終氷期の終わり頃から地球の温暖化が始まり、北米やヨーロッパを覆っていた厚さ3600メートルの氷冠が溶けはじめた。ところが「ヤンガードリス期」がやってきた。これは温暖化が進んでいる最中に急激に寒冷化する現象で、1万2900年前から1万1500年前に起こっている。この時の気候の変化は数十年で起こったが、最終氷期の一番寒い時期よりも冷え込んで、北半球は短期間で雪と氷河に覆われた。

ヤンガードリス期が終わるとこんどは一気に氷冠が溶け、世界的に洪水・火山の爆発・地震が発生した。海面の高さも急速に上昇した。1万2900年前から1万1500年前というと、プラトンの説くアトランティス大陸水没の時期と見事に重なる。

最終氷期の頃、グヌング・パダン巨石遺構は海面から1000メートル以上の高地にあった。当時、スンダランドには高度な文明が栄えていた可能性がある。ヤンガードリス期の後に急激な海面の上昇に見舞われ、脅威を感じたスンダランドの文明人たちは何を考えたか。高地の神聖な場所に、文明の記録を残そうと思ったのではないか・・・と作家グラハム・ハンコックは考えているに違いない。

グヌング・パダン巨石遺構では2014年8月下旬から、インドネシアのユドヨノ大統領の鶴の一声で、300人の兵士と機械が動員され、急速に発掘が進められている。ステップ・ピラミッドの内部にある大きな部屋の状態を調べるのが目的だ。今年中に、この部屋から失われた古代文明の業績をしるした石版などが見つかれば、2014年最大の考古学ニュースとなるわけだ。□

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