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第1章 研究の基本

 手相の科学の基本は、手の形にあります。手には7つの小丘があります。これを『宮』とも呼びます。これらは指の根元と手の両わきにあります。この小丘のさまざまな状態を正しく観察することで、人の性格を正確に言い当てることができます。対象者を正しく理解するには、さらにいくつかのことに注意が必要です。
 まず歩いているときに手がどこに置かれ、どのように自然な動きをしているかを見てください。手の肌の状態や柔らかさも大事な要素です。爪と毛の状態、色も見ます。また、手は三つの部分(世界)に別れています。指の形、それぞれの節や指先にも注目します。節だらけの指、滑らかな指、長い指、短い指などいろいろあります。そして親指も大事です。
 これからこれらの要素について個別に説明をしていきますが、これらのことすべてを知っていることが絶対的に必要です。
 今あげた要素についての解説が、手相の科学の最初の半分を構成しています。これらを総合的に見るのが手相の科学です。これらの科学は単に対象者の性格研究以上の価値があります。もっと範囲が広いのです。宇宙は完璧で明りょうな計画によって生まれていますが、人類もその計画の一部として誕生しています。
 現在、手相学で使われている人類の性格の種類は数が足りなく、科学的に手相を読もうとすると、すぐに限界に突き当たります。その結果、実際に手を見る人たちは、顧客の要求に応え、推測でいろいろと述べています。ところが宇宙の創造に関する理解をしていると推測の必要はなくなり、すべてには理由があることが分かります。科学的な仕事をするのに推測に頼っていたのでは、手相分析そのものが、信用できないことになります。
 宇宙創造の原理は驚くほど素朴です、簡単に理解でき、会う人すべてに証明することができます。なにも無視する必要がありません。すべては見たり触ったり、手に持つことができます。現代は実利的で現実的な時代ですが、もっとも現実的な物質主義者であっても、気持ち良く手相分析を受け入れることができるでしょう。創造の計画に関する知識は、手のなかの小丘から得られます。小丘の正確な場所は、添付したイラスト(A)に正確に描かれています。
 小丘に付けられた名前は占星術とは関係がありません。このような名称を使うのは、これまでに長く使われてきたからであり、知っている人は、なんのことか、すぐに分かるからです。私がこれらの名称を使うのを好むのは、学ぶ人が記憶しやすいからだけです。他の名前でも別に構わないのです。このような名前を使っても、手相の科学に惑星の影響があることを意味していません。
 7つの種類の人々に関する古代の理論は、まず、人類が宇宙の創造者によって疑いもなく計画的に作られた、という考えを基礎にしています。地球上の住人を創造するのに、行き当たりバッタリということはなかったのです。もっとも、創造の計画は多くの組み合わせでできています。したがって創造について十分な理解ができていない人は、混乱を起こしやすいのです。創造の計画は、創造者によって、特殊な法則と規則にしたがい実行されています。この法則を理解すると、すべての計画が明らかになってくるのです。

 最初に7つの独得な性格を持つ人々が創造されました。それぞれの性格は、強い特質を示し、強烈な適性があり、ある種の徳と欠点を持っています。また健康と性向の面でも独得です。このように人間が作られているのは、この7つ型の組み合わせが、宇宙の調和のとれた運営に絶対に欠かせないからです。
 もし人類の性格に一つの型しかなければ、発展が起こらなかったでしょう。今日見られるような、才能と思考の多様性や、さまざまな表現とやり方も生まれなかったでしょう。これら7つの型の一つが欠けることは、まるで時計を動かす歯車の一つを外すようなもので、動きが停止してしまいます。したがって、それぞれの型は人生の特別な範囲を受け持つよう創造されているのです。世界全体が調和とともに運営されるのに、欠かせない要素を与えられているのです。
 これらすべての性格型を持つ典型的な人々が、現在の都市を歩いています。彼らを見つけるのは易しいことです。彼らの85%は同じ仕事につくとベストの能力を発揮します。典型的な人々は同じ欠点、同じ徳を持っています。似たような環境を好みますし、生き方、考え方、行動も似かよっています。このことは人類を創造した最初の計画が、現在も変わっていないことを証明しています。つまり、創造の法則は、最初の時から今も同じように働いているのです。
 人々には7種類の性格があるのです。それらは明らかに異なった質を持っています。それらの特質をまず学びましょう。人に会ったときにそれらの違いを認識できることが大事です。この7つの型の区別ができるようになると、彼らの性格がわかるわけです。さらに同じ型の人々が過去にどのような業績を残してきたかが分かっていますから、彼らの人生の結果がどうなりやすいかも見当がつきます。同じ型の人々の過去の人生が参考になるのです。
 このような見方で、過去の知識を活用し、同じ型の祖先が何を行ってきたかを見ると、現在、同じ型の人が何をするかの予想もつきます。なぜなら同じ「宮」の人々の行動には特徴があるからです。そこから未来も予測できます。普通だと、どのような結果になるかが分かるからです。
 ここで強調したいのは、過去と現在と未来を正しく読み取るには、対象者がどの「宮」に属しているかを認識することが、絶対的に必要なことです。それが認識できれば、「宮」の典型をあてはめることができるのです。
 たとえば、木星の「小丘」の方は、常に野心的です。また人生でどのような仕事についていようと、男たちを引っ張る立場に立ちます。同じように健康、好きな食事、家庭生活、宗教、仕事、適した職業、悪習、情熱を感じる事柄、生活の仕方、考え方、結婚への責任感、独身を好むか、結婚相手の典型的なタイプ、そのほかすべてについて典型的な特徴を持ちます。これらのことに関して「木星宮」の方は、ほぼ同じように感じ、振る舞うのです。他の「宮」の方も、それぞれ独得の特徴があります。
 したがってあなたが接している人が、典型的な型なら、その方は、ある種の特徴をすべて備えています。それは、同じ型の人々の先駆者達と同じなのです。
 ある「宮」に属する人々は若くして結婚したがります。別の「宮」の人は年上と結婚する傾向があります。別の「宮」の方は、結婚そのものを避ける傾向があります。したがって、あなたに人々の「宮」を見抜ける力がつけば、その人がどのような決断をするかについて、あらかじめ知ることができます。
 あるタイプの「宮」は長生きタイプです。別の「宮」は、若死にする傾向があります。このことを知っていると、死という微妙な問題にも適切に対処ができます。しかし、寿命に関してはなるべく触れないようにしてください。手相を見ることに熟練して、経験を積み、上手になってからしか意見を言うような事柄ではありません。そうでないかぎり、相手に害を与えることになります。
 7つの型には、それぞれの運命と使命があるのです。人類はいくつかの枠型に入れられて生まれてきています。ある型の「宮」の方は、その「宮」独得の行動様式、生活様式、思考様式に基づいて生き、死にます。ある「宮」に属した祖先もまた、この行動様式、生活様式によって生き、死にました。同じことがまた起こるのです。
 世界中のすべての人が、純粋に「宮」の典型的な人ばかりでしたら、この世界は極端に運命だけで支配されるでしょう。ところが手相学を深く学べば学ぶほど、運命を変えられることが分かってきます。

 誰の場合でも、ある『宮』が支配的な力を持っています。その『宮』はあなたが手相を見る人の人生を支配しています。その方が世界で生きていくに当たっては、『宮』の性格が主としてその方を導き、使命を形作ることが多いのです。しかし、他の『宮』の特徴が必ず混ざってきます。そこで、ある人に自然に備わっている「小丘」が示す特徴が和らげられることになります。
 誰であっても、人生の方向を変えたいと強く望み、成就したいことが明確で、決意も強ければ、『宮』によって決められている性格を、大きく変えることも可能です。自らの欠点を認識し、大いなる渇望と確固たる決意があれば、それらの欠点の多くを乗り越えることが可能なのです。これらの思い・行動はすべて頭脳から放射されるので、ある人の欠点、渇望、変化は手相に現れます。
 人々の『宮』によって与えられた個性は、なかなか変わりません。変えるためには強烈な願望と、強固な決意を必要とします。したがって私たちはある計画に基づいた使命を果たすように生まれてきているのですが、自由な存在でもあり、強烈な願望があれば、常に創造主から与えられた計画を変えることができるのです。つまり、絶対的な運命はありません。しかし7つの型が厳然と存在して、人生の方向を決めているのも事実です。「主は自らを助けるものを助ける」という言葉は、真実なのです。
 したがって、創造主が定めた、7つの『宮』の過酷にもおもえる使命に反抗することはありません。なぜなら創造主の計画を実行するに当たっては、親切にも変更ができるからです。
 エスキモーの人々は似たような生活をしています。前の世代のエスキモーも、その子孫達も同じように生きており、同じような食事をとり、似たような年齢まで生きて死にます。これは何も残酷なことではありません。あなたもエスキモーたちの運命が残酷だとは思わないでしょう。あなたが彼らが過酷な生活をしているというので同情をしたら、彼らは笑い飛ばすことでしょう。彼らは彼らなりに人生を楽しんでいるのです。あなたがあなたの人生をそれなりに楽しんでいるのと、同じことです。
 私たちが持つ7つの『宮』の個性も同じようなものです。それぞれの『宮』の方々は、彼らの生き方、考え方、行動に満足しているものです。その生き方を好んでいるのです。彼らはあなたが、彼らの見方に同意しないことを、奇妙だと思います。あなたは、彼らがそのような生き方で満足できることが変だと思います。このようにして世界は動きます。一見すると異質な人々の集まりに見えますが、実際は7つの明確な個性を持つ人々に分類できるのです。
 これらの7つの型には別の事実があります。それは、あるタイプに属する人々の外見が、良く似ていることです。そこで、これからそれぞれのタイプの人々の外見についてお教えしましょう。これらのタイプ(型)を熟知すると、顔形が分かり、論理の組立方が分かり、どのように生き、考え、働き、遊び、仲間を扱い、結婚し、どんな仕事につき、どんな特徴を持つかがすべて分かります。そうなると、あなたは始めてあった人でも、すぐにその方の性格の詳細が分かります。本人よりもあなたの方が、その方について理解している状態になるのです。
 『木星宮』を見ると、木星のタイプの人々であることが分かります。『土星宮』は土星の人々を示します。『太陽宮』は太陽の人々、『水星宮』は水星型、『火星宮』は2つありますが、一方に属する人々は攻撃的な性格を持ち、もう一方に属する人々は強い抵抗勢力となります。『月宮』は月の人々であり、『金星』は金星の人々の場所です。『火星の平原』は火星のタイプの人々の一部です。
 「なぜこれらの『宮』が、ある種類の性格の人々を示すのでしょうか?」と質問するのは、当然です。この問いに対する答えは、「今のところ、この謎は解けていない」というものです。しかし、答えが見つかる方向は決まっており、いつかすべてが解明されると考えて間違いないでしょう。
 私たちに分かっているのは、手が頭脳のしもべであることです。手はすべての仕事を遂行しますが、そのすべては頭脳からの指令によって行われています。手と頭脳との間を結ぶ複雑な神経系統を切断してしまえば、手は役に立たなくなり、死んだも同然になります。
 手はこの世で創造されたもっとも素晴らしい道具ですが、自ら行動を起こすことはできません。手の中には指示を与える知的な頭脳が無いからです。すべては頭にある脳の指令で行動しているのです。脳は心と知性の配置されている場所ですが、手からはかなり遠距離にあります。
 このことが示すのは、手が、完全に頭脳の知性に依存していることです。手は脳の下僕なので、その行動の仕方や知性は、背後にある脳がどんなものであるかを示しているのです。

 現在では手とつながる頭脳の中枢について多くが分かっています。その詳細な分析によると、頭脳の中枢は手とつながっています。そして頭脳の中枢の異なった形状が手の異なった形状として現れているのです。そこで手の特徴からその人を導いている頭脳の特徴が分かります。
 たとえば手の『宮』を見て、木星の小丘が強く張りでていたら、その方は木星型の頭脳にコントロールされているのです。そうなるとその方は『木星宮』の思考、行動、特徴を持ち、『木星人』の生き方をすることが分かるのです。
 頭脳が形状を変えると、その方の行動様式や適性、病気の傾向なども変わってきます。そうなると手相も変わり、別の小丘が張り出てきます。手は頭脳の変化のすべてを映し出します。その人は、手のもっとも目立つ『宮』の性格に属しているのです。将来、科学が発達すると、『宮』が詳しく解明されることになるでしょう。
 「小丘と指・どのように判断するか」の章で、あなたが対面している方が、どの『宮』に属するか、見分ける方法を細かく教えています。この方法を習得すると、あなたは対象としている人の『創造の秘密』を知ることになります。そうなると、対象者についてすべてを知ったと同じことになります。
 これが『手相学の秘密』です。これまで多くのプロやアマチュアに、手相学を教えていますが、彼らは想像を超える正確さに度肝を抜かれています。
 良いタイプの人々は「木星人」「太陽人」「金星人」です。彼らは健康でハッピーな性格で、簡単に悪業に走ることがありません。「土星人」と「水星人」は簡単に境界を越えて悪の世界に入り込みます。つまり多くの悪人を生みます。彼らは気難しい人々でひとつの見方・生き方にとらわれます。
 「火星人」はすぐに熱情に駆られる、強烈なタイプです。悪人ではありませんが、暴力的になる傾向があります。「月星人」は想像力に富み、冷たく、利己的で、落ち着きの無い、不愉快な人間になりやすいタイプです。したがって、3つの良いタイプ、2つの悪人になる可能性のあるタイプ、1つの暴力的なタイプ、1つの不愉快なタイプがあることがおわかりいただけたと、思います。
 他の手相学を学んだことがあるならば、『小丘=宮』を基礎にする方法をとると、研究の豊かな宝庫があることに気付かれると思います。多くのかたが、これまでの手相の見方が表面的であったことに気付き、なんで、深く理解できなかったのだろうと考え込みます。人の仕事についてとやかく言いたくはありませんが、これまでの手相学は、正しい基礎の上に構築されていなかったと言わざるを得ません。だから表面をなぞるだけで、深みが無かったのです。
 最近の手相学では、手をいくつかの形に分類しています。基本的な形(鈍感)、四角い手(規則性)、へら状の手(活動的・独創的)、哲学的な手(分析的)、円すい形の手(芸術感覚)、心的な手(理想家)、ミックスされた手(多様性)。
 このような分類は、対象者のある一面しか語っていません。その方のすべてを語っていません。ある特徴を語るだけで、健康や、どのように結婚し、愛し、憎み、食べ、生き、死ぬかを語りません。よい人なのか、悪人か、呪われた人か、楽しい人かも語りません。その対象者の心の奥に隠された秘密も明らかにしません。それらは『宮』を見ないと分からないのです。『宮』を見ないとその人が病気なのか、あるいはもともとの性格の現れなのかという、微妙な違いも分かりません。
 ある手相の本を読みましたら、まず、人々の持つ性質から語りはじめていました。規則性、行動性などです。
 ところがこの本は、まず人の本質からはじめます。人は誰でもある場所を占めるために創造されているのです。その役割を果たすのに必要な能力も全て与えられています。このようにスタートすれば、多くのことが深いところまで分かるのは、当然ではないでしょうか?
 手相を読むのに成功するには、コンビネーションを見ることが大切です。その方の『宮』のタイプにくわえて、持っているエネルギー、知的能力、良い意志、悪習、健康状態、その他の多くの重要な要素を考慮して、はじめて正しいバランスを得ることができるのです。
 ここに手相学の難しさがあります。型を最初に取り上げると、初心者は型とともに考えなければならない、重要な陰の力についての知識がありません。一方、陰の力について最初に解説すると、学ぶ人はタイプについての知識が不足しています。
 タイプが持つ性格については、おおまかなことをこの章で取り上げ、イラストAで場所も示しました。このイラストを参考にして、それぞれの『宮』の特質を心に留めておいてください。これだけで差し当たりの知識としては十分です。そこでまずは伏線となる力について、徹底的に見ていくことにしましょう。伏線となる力のことが良く分かったところで、タイプ(型)について徹底的に語ります。そこでようやく分析に必要な知識が全てそろうことになります。
 したがって『宮』のタイプの最後の章で全体像が見えてくることになります。そうなると、いろいろなことを扱うときの難しさが最小となり、学ぶ人がもっとも使いやすい形ができ上がることになります。(基本終わり・続く)


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