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チョコレート・ヒル
(フィリピン、ボホール島)

 展望台に登ると、360度の景観がひらけ、見渡す限りおっぱいのような柔和な丘が連なっている。ここはフィリピン諸島の中央部ヴィサヤ地方にあるボホール島の中心部だ。
 ここに来るまで、ボホール州都タグビララン市の港から車で2時間ほどかかったが、途中で見た風景には懐かしさを感じた。奈良の明日香(飛鳥)と見間違えるような田園風景が広がっているのだ。明日香だったら、「この木の茂った小山は古墳です」と説明されるだろう。だが、ボホール島では「チョコレート・ヒル」とバター臭い名前で呼ばれている。なぜなら古墳は見つかっていないからだ。
 1980年に、このような丘の一つがブルドーザーにかけられたが、上から下まで石灰岩だったという。百科事典には「ボホール島の半分は大理石でできている」とあるが・・・ボホールは石灰岩の島なのだ。
 この丘はもともとカルメン・ヒルと呼ばれていた。だが、1940年に当地を訪れたアメリカ人観光客が「あれ、チョコレートみたい・・・」と言った事がきっかけで、「チョコレート・ヒル」と呼ばれるようになったという。確かにキスチョコに見える。
 ボホール島は、フィリピン人が一番訪問したい観光地としては、1~2を争う場所だ。2002年と2003年には、フィリピン・ナンバーワンの観光地に選ばれている。私の旧友(フィリピン)の娘さんも、「一緒につれていって・・・」と、うらやましそうだった。
 ボホール島の魅力は「チョコレート・ヒル」だけではない。
 まずは拳(こぶし)の大きさのメガネザル「ターシャ」がいる。ボホール島には100匹しか棲んでいなく、天然記念物だ。ターシャは映画「スターウオーズ」のヨダのモデルにもなっている。
 ボホール島のもう一つの魅力は歴史と文化だ。この島には古くからのスペインの風習が残っている。
 原住民は太古の昔にインドネシアからやってきたマレー人だが、1565年にスペイン人がやってきた。
 スペインの征服者ミゲル・ロペス・デ・レガピスがボホール島の領主シカトゥナと、互いに腕を切り、血を杯にいれ、ワインを足して飲み交わし、兄弟の契りを結んだ。だが、もちろんこれは植民地にする手段の一つだった。
 南米と同じでスペイン人はフィリピンを植民地化するのに武力だけでなく、宗教を利用した。カソリック教で原住民を洗脳したのだ。少数派のスペイン人にとって、武力だけでは植民地化が不可能だったわけだ。カソリックであれイスラムであれ、宣教意欲が異常に強い宗派の目的は、魂の救済ではなく、原住民を支配することにあるようだ。
 さて、不当な支配されれば、かならず反乱が起こる。333年にわたるスペイン支配の間に、ボホール島では血なまぐさい反植民地の反乱が2度起きた。特に2度目の反乱はフィリピンでも有名で、「ダゴハイの乱」と呼ばれている。フランシスコ・ダゴホイが率いた反乱は山岳部などを舞台に、1744年から1829年までの85年間も続いた。
 このスペインの333年間にわたる支配の結果、ボホール島には今でもスペイン文化の風習が色濃く残っている。恋人を口説くのにギター片手に窓の下で演奏をするのがポピュラーだ。さらに年齢18歳までは男女ともに夜の10時には帰宅するのがこの島の決まりになっている。
 さらに付け加えておくと、1898年から米国がフィリピンを植民地化したが、この体制下でも過激な反乱が起こっている。米国人のフィリピン人にたいする態度は、北米インディアンへの態度と同じだったのだ。
 第2次世界大戦では日本軍が、ボホール島にやってきた。だが、これまた解放軍ではなかった。今回、ガイドをしてくれた女性によると、「日本にも3年間、植民地化されました」という。
 さて、チョコレート・ヒルだが、高さは最低で10メートル、最高で110メートルだが、そのほとんどは30~50メートルだという。この小山の数は1286とされていたが、1980年に木が生えている丘も計算に加えられるようになり、1776の小山が保護されている。
 この丘は石灰岩でできており、建築資材などに使えるので、放置しておくと、次々に消えていってしまう。そこで現在は、個人所有が禁止されている。
 では、チョコレート・ヒルはどのようにして生まれたのか?
 展望台の脇にはブロンズ碑があり、チョコレート・ヒルの誕生に関して、科学的解説が行われている。それによると・・・
 「200万年前のボホール島は浅い海底下にあった。その時にサンゴ礁が発達し、その後の地殻変動で海面の上に隆起した。その石灰岩の層が、波にあらわれ、酸性雨に浸食され、このような奇景が生まれた」
 だが、それで110メートルの高さの山ができるのだろうか? 疑問は残る。
 丘に木が生えないのは、塩分が多すぎる為だという。だが植林すると立派に木が生える。木がないため、夏になると草が枯れてチョコレート色になるわけだ。
 科学的推測ではなく、民話伝承による説明もある。私が雇ったガイドの語った伝承は以下のようなものだ。
 「昔、ボホール島にアルゴという名前の巨人が住んでいました。アルゴは島の娘アロヤに一目惚れしました。でもアロヤには、すでに婚約者がいたのです。結婚式の前夜、アロヤが水浴びしているところを、アルゴに見られてしまいました。アルゴはアロヤをさらって山奥の洞窟に閉じこめました。恐ろしく思ったアロヤは、何も食事がのどを通らす死んでしまったのです。アロヤを死なせてしまった巨人アルゴはおいおいと泣き、たくさんの涙を流しました。それが固まったのが丘になったのです」
 この伝承を真実だと思う人はいないだろう。だが冗談と同じように、一抹の真実が含まれている可能性もある。
 この伝承の中で、1%でも真実があるとしたら、その可能性を秘めているのは「巨人伝説」だろう。「巨人伝説」は、世界中至るところに存在する。なぜだろう? 地球に巨人が住んでいた時代があったのではないか・・・とすら思いたくなる。
 日本テレビの人気番組『FBI超能力調査官』の中でも、明らかに異色の能力を示す遠隔透視者ジョー・マクモニーグルは、「地球には100万年前から4つの文明が栄えてきました」という。そのような失われた文明が本当にあったとしたら、その一つが巨人による文明であっても不思議ではないような気がするのは、筆者だけだろうか。地球はまだまだ「謎だらけ」の場所なのだ。
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