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第8章 爪

 手を見るときには指の爪を注意深く観察しなくてはいけません。爪の肌理(きめ)、形、色から情報を得るのです。これを理解する基礎になるのが、爪の構造と機能です。
 顕微鏡で観察すると、爪は微細な髪の毛のような繊維で構成されています。繊維は緊密に結合・密着しており、その結果、密集した角のようになっています。爪は筋肉や骨から生えてくるのではありません。その証拠ですが、指から皮膚がはがれますと、一緒に爪もはがれてしまいます。つまり爪は皮膚の中に埋め込まれているのです。
 人間の手の爪は、肉食動物の爪に相当します。あるいは人類の中でも下等と思える穴掘りインディアンたちの爪も同じです(訳注:100年前に書かれた文章なので、当時のインディアンに対する偏見が見えますが、そのまま掲載します)。肉食動物の爪は非常に長く強く成長し、攻撃や防御の武器ともなります。
 ライオンやタイガーは、爪と筋肉的な強さに頼って闘争に勝ちます。そのため爪は非常に長く強く鋭くなっています。一方、高等な知性を持つ人類は、手を使っていろいろな考えを実現します。たとえば素朴で原始的ではありますが、弓矢などの武器を製作しています。したがって、進化した人類は爪を武器だとは思っていないでしょう。そこで別の視点から爪の機能を見る必要があります。
 爪は指の先端にありますが、ここには神経が集中しており、指の先端で多くのことが感じ取られます。爪の大きな役割の一つは、この部分に集中している繊細な神経繊維の盾となり、傷つけられることから保護することであることは明らかです。
 敏感に感触を感じるために、神経繊維は指の皮膚の表面近くにきています。爪の保護がなかったら、神経繊維は表面にはでてこられず、皮膚の下深くに埋められているでしょう。そうなると鋭敏に接触の感触を感じることができないでしょう。
 手の研究をしているうちに確信したことがあります。それは創造主が爪にもう一つの機能的な役割を与えていることです。このことはあまり知られていないと思います。その役割というのは「窓」です。手相見は爪の下にある内部組織、つまりよく言われる「生身=生き身」を見る必要があるのです。この部分は極めて繊細で傷つきやすいのですが、同時に血液の循環の秘密を極めて正確に表面に伝えています。
 血液の引き潮と満ち潮が爪を通して見えるのです。これはまるでガラスの窓があるようです。これで顧客の健康状態と気質が明瞭に判明します。手の色から得られる豊かな情報は、この窓から覗くとさらに強調されて見えてきます。ただ、爪の色という言いかたは正確ではなく、爪の下に見える色というべきでしょう。
 爪の下に見える色は極めて繊細で、心臓の脈拍が分かる時すらあります。爪の下を見れば、極めて重要な血液循環の秘密を解決することに一歩近づけるのです。
 爪の下は神経が集まる大きなセンターになっています。この神経センターが健全であるかどうかは、爪のきめを見れば分かります。爪の下の生身にある神経センターが損傷されているときは、爪の肌にそれが現れます。爪の質に変化が現れるのです。これで、完璧な手相の科学にとって、爪もまた大事なつながりの一つであることがおわかりいただけたと思います。
 爪も皮膚の色と同じように「質」を示しているのです。手のきめが細かく、表面も繊細ならば、爪の肌理(きめ)も滑らかできれいなことが多いのです。手によっては、皮膚のきめが細かいのに、爪のきめが粗いことがあります。この場合は、何かの理由で通常のバランスが崩れています。
 粗い爪がきめの細かい皮膚に見られ、爪が短くて重厚なら、重大な事情があることを示しています。このような爪は通常、大きな手の粗い肌にふさわしいのです。このような手は硬いか、少なくともしっかりしています。きめの粗い爪は、進行した神経の障害を示しているかもしれません。その場合は爪がフルート状になっているので分かります。
 それはともかく、きめの細かい手に粗い爪が存在したら、その意味を探らなくてはいけません。したがって爪を見るときは、まず皮膚のきめと爪のきめを比較することから始めます。そして、両者とも同じレベルであるかどうかを見ます。両者が似たようなレベルにあるなら、正常です。異なっているなら、何がバランスを崩しているのかを、探し出さなければなりません。

フルート状の爪

 爪の肌合いにつづいて、爪の角質の表面は滑らかで均整がとれていなくてはいけません。爪の上から下まで走る木目は滑らかで、山の背のような隆起がないほうがよいのです。この山の背のような隆起を、私たちはフルート状と呼んでいます。
 爪のきめが滑らかだということは、爪の成分となっている繊維が同じ寸法であることを示しています。一方、フルート状である場合は、異なった寸法の繊維が一緒に成長しています。さらに爪には柔軟性があり、もろくないことが必要です。また見た目も生き生きとしており、伸縮性を感じさせることが必要です。

 爪の上から下までが、幾つかの山の背になっているフルート状になっていたら、これは神経障害があることを示しています。神経障害が深刻な場合には、フルート状の外見に加え、さらに爪が硬いのですがもろくなっています。つまり簡単に割れ、さらに指の先端を保護するように成長するのではなく、肉から離れて行き、生身にしっかりと着いていないように見えます。
 私の手相鑑定では、爪に現れる白いスポットを、繊細な神経の最初の警告だと見なします。顧客の方は気がついていないかもしれませんが、この白いスポットは、神経が必ずしも完璧な状態にないことを示しています。
 爪に現れる白いスポットは、神経が損傷され活力がなくなっていく最初の兆候なのです。つまり自然が語りかける、問題が起こることの最初の警告です。神経障害がひどくなると、白い斑点がだんだんと大きくなってきます。その後、他の斑点と統合され、やがては爪全体を覆うようになります。その結果、爪の透明性と明瞭さが失われます。私が呼ぶところの爪の窓ガラスが、曇ってしまうのです。
 この状態になるとやがて、爪に隆起が観られるようになります。隆起は何度も現れるようになり、どんどん目立つようになりそれがフルート状の爪となります(写真24)。この状態になると、本人も神経が病んでいることに気づきます。フルート状態が進行すると、爪はもろくなり、端から反り返るようになり、美しい姿を失います。また指の片側が高く、反対側が低くなり、あるいは爪がかじられて短くなり、生身にまで達し、指が短くなります。
 この段階でまでくると、神経が過敏となり、神経麻痺の危険が高まります。爪の所にある神経は、私たちの最大の中枢神経である脳で何が起こっているかを反映しています。この状態では爪の活力が失われており、爪の油が切れています。爪の繊維もばらばらにはがれ始めます。このような神経システムの混乱は、爪の構造だけでなく、生命も混乱させます。
 したがって、白い斑点による警告と、フルート状態への進行、もろくて反り返る爪へと進行してくるので、この状態を見て顧客の神経がどの程度の障害を受けているか、危険のレベルが読み取れます。私の経験では滑らかで均等な肌合いを持った爪が、突然の神経疲労で、色が白くなり曇り、強いフルート状態になったケースがあります。同じように経験しているのは、このように変化した爪が、健康が回復するとともに、もとのきめに戻りフルート状態も消えることです。
 私の経験では爪に交差する隆起があるケースもたびたび見かけます。これは爪が成長をやめてしまった状態です(写真25)。まるで一つの爪が死んでしまい、それの変わりとなる爪が成長してきたように見えます。
 爪の隆起が交差していたら、その顧客は深刻な病気にかかり健康を損なったことがあるのでしょう。しかも、その病気はかなり深刻で危険なものだったでしょう。
 もしもこのような爪に出会ったら、素晴らしい標本に出会ったと思って良いでしょう。なぜなら、どんな病気の結果であるかを語れますし、どのくらい前のことであるかも指摘できるからです。この爪は過去の出来事を記録していますが、未来の出来事を語っているわけではありません。
 新しく爪が生えるには6カ月ほどかかります。そこでどの程度、隆起が進行しているかをみて、病気がいつ起こったかを語れます。もしも爪の長さの4分の1にあるなら、1カ月半ほど前の出来事です。3分の1ならば2カ月前、半分なら3カ月前。このよう計算を指の先端までできます。
 交差する隆起がある爪の場合、滑らかな爪が、フルート状の爪に変わっていく状態が見えることがあります。これが示すのは、神経的な問題が原因となっていることです。また新しい爪がどの程度成長しているかで、1カ月から6カ月の間のいつごろに、顧客が深刻な神経障害に見舞われたかが分かります。正確な日付も隆起ができ始めた間隔から語れます。
 新しい爪が悪化したフルート状だったら、「まだ神経の問題は解決していませんね」ということができます。こういうときは、顧客に休息をとることと、あらゆる刺激を避けるように進言してください。
 この章では別の病気の症状を示す爪の状態にも触れます。それらの症状が新しい爪に現れていたら、その原因はある特定の病気にあるのです。交差する隆起のある爪を見たら、これまでにのべたような手順で対応してください。その結果は素晴らしいものになります。忘れてはいけないのは、このような爪が深刻な健康状態を示していることです。

爪の幅・長さ

 一般的な健康の指標として、また体力の剛健さを見るうえで、爪は役に立ちます。私の観察によりますと、爪の幅が狭い方は、筋力的な剛健さを持たない方が多いようで、神経質で苦労性だと思います(写真26)。これはどちらかというと霊的な爪で、繊細な霊的な性格を示しています。写真27のような幅の広い爪は、筋力的な強さをあらわしています。
 幅が狭い爪は、白、イエロー、ブルー、ピンクの色を持つことがありますが赤色にはなりません。時にはブルーが爪の根元に見られますが、これは血液の循環が不十分なことを示しています。
 爪の幅が狭くても広くても、特別な病気とは関係がありません。しかし、一般的な健康状態や強靭さには関係があります。繊細で幅の狭い爪に出会ったら、デリケートな体質を持つと診てよいのです。一方幅が広い爪は強壮を意味します。特に爪の色が赤かったら、そう考えてください。
 もちろん、両者の爪に黄色やブルーなどの異常な色が現れていたら、「カラー」から見た特別な問題について考察します。また爪がフルート状になり、もろくなるなど、きめが変化していたら神経障害があると診断してください。強靭だとかデリケートだとかは、色やきめの面で複雑な問題がない場合にだけ言えることです。
 爪にはいろいろな発展段階が見られます。それが示している特殊な「質」のレベルを、目立つ度合いから読みとることが必要です。写真28は短い爪です。すべての短い爪は、批判的な心を示します。しかし爪が「非常に」短いというのではないならば、ただ、懐疑的で探求心の強い性向があるだけでしょう。つまり穏やかなタイプです。
 しかし極端に短くて平らな爪で、皮膚が爪の上にのしかかるように見える場合があります。この場合は温和とは正反対です。たいへんに喧嘩早いのですが、あなたと議論はしないでしょう。なぜならこの方は「自分が常に正しい」と考えているからです。さらにこの方は闘争をこのみます。
 このようなタイプは爪が最も短いので、それを基準にして短さの段階を見ていくことができます。最も短いタイプは、長さが1インチ(2.54cm)の4分の1もありません。また爪の幅が非常に広く、目に入る範囲の指のすべてを覆い尽くしています。また爪の先端は、極めて平らで無愛想な様子を見せています(写真29)。
 このような爪の姿なので、指はまるで棍棒のように見えます。皮膚は爪にしがみついています。皮膚はこれいじょう無理だというまで、上からのしかかっています。その結果、皮膚と爪が接する場所は、でこぼこした印象を与えます。
 このような爪は精力的な資質があり、活発な頭脳と非常に批判的・喧嘩好き・論争的な性向を持つことを示しています。このような爪を持つ方は食事をするよりも口論するほうを好みます。この方はあなたの意見が100%正しいと分かっていても、議論を仕掛けてきます。なぜなら、口論すること自体に喜びを感じるからです。
 この方はあらゆることを批判します。そうすることによって、論争を巻き起こすことができるからです。この方はあなたと肉体的に闘うことは好まないでしょう。知的な闘争を好むのです。しかし論争にすべての肉体的エネルギーを注いできます。普通の方は疲れ果てて、この方のほうが正しいからではなく、耐久力、喧嘩腰、批判的態度に負けてしまうのです。
 このようなタイプの人と接するにはコツがあります。これらのタイプの人々は、あなたがある問題に対してどういう立場をとるかを理解した途端に、その反対側に立ちます。そこで、このタイプの人を巧く扱うには、すべてに対して消極的になることです。つまりこの方にあなたが何を考えているか、まったく教えないことです。
 このように極端な爪に、いつも出会うわけではありません。しかし、毎日のように爪の短い批判的なタイプの典型には出会います。このような爪の姿は、どのような手相を持つ人にも、強い影響を与えています。
 節だらけの指をもち、親指が大きく、硬い手をしており、火星宮が大きいならば、その方は極めて喧嘩好きで、人と同意することがない人物でしょう。この批判的な精神はすべてに出て来ます。たとえば、愛情、ビジネス、芸術、弁論、戦争、文学、音楽です。したがってあなたは、手を観るとき、常に短い爪に注意を払わなくてはいけません。短い爪に出会ったら、その意味を徹底的に知る必要があります。覚えていてください・・・これらの爪が示すのは、極めて批判的な心です。その度合いは爪の長さによって変わってきます。

 爪によっては先端が幅広く、指にそってカーブを描き、爪の根元のほうも幅広く、ピンク色できめの細かい場合があります(写真30)。このような爪は、心が広く明朗な性格を示しています。このような爪の持ち主は、基本的に正直で、誠実です。
 この爪は幅が広く開放的な印象を与えますが、その幅の広さは、持ち主の幅の広い考え方を示しています。このような爪は、通常、ピンク色をしているものですから、そのことを確認してから正しくこのタイプの爪であるかどうかを判断してください。
 また別の爪のタイプですが、サイズが小さくて、通常の形をしており、先端が四角で、根元に向かって幅が狭くなるものがあります。あるいは先端と根元の幅が変わらない場合もあります(写真31)。
 このような爪は指の長い手に見られることが多いのですが、時には大きな手や小さな手にも見られます。つまり一つの手のタイプに限られることなく、あらゆる姿の指や手に見られます。

爪と心臓


 このような爪は心臓に問題があることを示しています。傾向としては血液の循環が不足しているというよりも、臓器に問題があることが多いようです。このような爪は目立つので、見ればすぐに分かります。
 この爪は小さいのですが、批判的なタイプの爪とは姿が違います。また繊細な性格を示す幅の狭い爪とも違います。つまり幅の狭い爪でもなく、短い爪でもなく、形の整った小さい爪というのが正解でしょう。
 この爪には、時々濃いブルーカラーが見られますが、特に爪の根元に濃く見られます。この爪に月形があれば、ブルーカラーは月形の頂上を越えて存在するでしょう。
 このような爪の形をしていれば、心臓の機能・構造が正しくないことが分かります。さらに爪の色がブルーに染まっていたら、問題が存在することを確認していることになります。
 どのような爪であっても、根元のところがブルーカラーに染まり、色が定着しているようならば、血液の循環の悪さと心臓が衰弱していることがすぐに分かります。さらにそれが上記のような爪に見られたら、心臓が不調であることを明らかにしています。
 女性に関しては年齢に気をつけなくてはいけません。爪にブルーカラーが現れていても、12歳から14歳の女性の場合、子供から大人に変身しているときですから、血液の循環に不調が見られるのは正常なのです。この現象は、月経が落ち着くと消え去ります。
 したがってこの年ごろの方の爪にブルーカラーが見えても、一時的なものですから、大げさに取り上げてはいけません。年齢が16歳から42歳の間ですとブルーカラーには問題があります。この年代になると既に思春期は終わっていますが、人生の変化始まっていません。そこで一時的な性質とは異なる深刻な問題があるでしょう。
 42歳から46歳にかけての人生には変化が訪れます。そういうときには再び一時的にブルーカラーが見られます。血液の循環が一時的に不順になるのです。この年齢の関しては注意深い観察が必要です。
 どのようなケースでも、ブルーカラーが爪全体に見られるのか、それとも深い紫色の激しいブルーカラーが爪の根元に見られるのかを観察してください。爪全体がブルーの場合は、不安感あるいは炭化した血液を意味しています。深い紫色に近い激しいブルーが爪の根元に見られる場合は、暗雲だと思ってください。嵐が起こると破壊的な出来事が発生します。いずれにしても、すべての場合において年齢に関しては注意をしてください。その上であなたの意見を計ってください。
 爪全体が薄いブルーに染まっている人は、神経質な方です。心臓も弱いでしょう。しかし、爪の根元がブルーになっているほどの強烈な特徴ではありません。

膨れた爪

 手相を見ていると、いろいろな爪に出会うことになりますが、姿が特異で忘れられない、あるいは見間違うことがないタイプのものがあります。この姿というのは、指の先端と爪の両方で形成されます。このタイプの進行が著しいものを基準にして、この爪の程度を判断するとよいでしょう。これは膨(ふく)れた爪であり、膨れた指に見られます(写真32)。
 膨れた爪は、幅の狭い爪、広い爪、四角い爪など、あらゆる種類の爪に見られます。したがってもともとは正常な形の爪だったのです。四角い形とか先端の姿は、いっさい関係ありません。この爪の特徴は、あくまで膨れていることです。
 この爪は進行した肺病か、結核患者であることを示しています。医学の専門家は、この現象の原因が栄養不良にあるといいます。医師の間では、この爪はよく知られた現象で、患者がどこかに結核菌を抱えていると見なしています。
 このような膨れた爪では指の先端の下側が厚くなり、まるで球根かパッド(詰め物)のように見え、時にはこれがビー玉のように丸くなります。このよう膨らんだ指の先端の上にある爪が湾曲しており、指は完全な棍棒状の姿で先端が無愛想に終わっています。その先端に湾曲した爪があるのですが、下側は肥満しています。
 このような形態によって指の先端は完全に球状で、大変に目立ちますし、醜い姿です。この爪は過度に進行した結核患者であることを示します。結核菌の存在する場所は背骨の場合もありますが、ほとんどは肺です。
 爪の色はブルーである場合が多いのですが、それはどこかで血液が滞留しており、循環が停止されていることを示しています。あるいはこの場合、血液が汚染されているといったほうがよいかもしれません。
 肺は血液から炭酸ガスを取り除いて酸素を注入するのが仕事ですが、その機能が弱り破壊されると、血液が肺を通り抜けても新鮮にされることなく、毒素がそのまま再び循環することになります。この血液の循環の障害と不純さによって、爪のブルーカラーが際立つのです。
 私はいつも、この症状をきわめて深刻な兆候ととらえます。しかしながら、このような膨らんだ爪の症状を見せながら、数年間生きた例があります。また現在、数年間にわたって生きている人も知っています。このような方はいつでも肺炎の症状が悪化して最悪の事態になることが考えられます。したがって生命は細い糸によって維持されているといえるでしょう。
 また別の爪は、膨らんだ状態へと湾曲が進行していますが、まだほんのわずかな場合があります。この場合は、指の先端は膨らんでいません。膨らんで湾曲しているのは爪だけです(写真33)。この爪は、先に述べた膨らんだ爪とはまったく別のものですが、ほとんどの場合、大きな爪に見られます。この形状もあらゆる種類の爪にみられます。そこで違いは湾曲しているかどうかだけ、ということになります。
 このような爪が示しているのは、気管支とのどの虚弱さです。時には肺臓が衰弱しているときがありますが、それほど深刻な状態ではないでしょう。このような爪を持つ方は、少なくともすぐに風邪を引く性質でしょう。特に気温が急激に変わると、のどと気管支が炎症を起こします。
 このような虚弱性には対策があります。常に気をつけて風邪を引かないようにすることです。もしも水星の線に丘がたくさんあるならば、のどと気管支が虚弱であることをさらに確定します。そこで確信を持って診断ができます。私は数百回にわたって、このような徴候を見てきています。
 すべての爪に言えることですが、見るときには色を注意深く観察しなければいけません。手のひらのカラーよりも爪の下のカラーの方がはっきりしており、読み取りやすいことが多いのです。
 実のところ、爪を通して見たほうが色の洞察がしやすいのです。なぜなら手のような厚い皮が生身を隠していないため、血液の循環がすぐに見えるからです。
 白い爪は暖かさの欠如を示しています。これを神経質なために生じる爪の白さと間違えてはいけません。神経質なために生じる白は、爪の組織が濁っているのです。一方冷たさを示す白さは、爪の下側の生身が白いのです。
 白い爪を見分けるよい方法があります。それはピンク色の爪の隣に並べて、比べてみるのです。ブルーの爪や黄色の爪とピンク色の爪とを並べて比べるのも、色の違いを学ぶのに役立ちます。
 ピンクの爪は至る所にあります。常に見ることになるでしょう。そこでピンク色をしっかりと記憶することが大切です。それを基準にして、白い爪などほかの色を判断することをお勧めします。
 ブルーカラーの爪に関しては、2種類のケースを考慮してください。爪全体の色合いがブルーである場合と、爪の根元が濃くブルーである場合です。
 どのような爪でも下に見える色が強烈な赤ならば、その方は激しい力をみなぎらしており、力が有り余っている方です。
 多くの爪を検討することになるでしょうが、私の説明とある程度違うケースも出てくると思います。それでも注意深く観察を続ければ、これまで述べてきた典型的な爪のタイプがわかるようになると思います。そこまで行けばほかの爪の度合いも判断できるようになり、どの程度まで症状が進んでいるかもわかるようになります。(8章おわり)

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