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第24章    月宮

第6番目の「宮」タイプは月の住人(月宮人)です。手のこの位置は月の女神ルーナの「宮」と呼ばれてきたのですが、今では一般的に「月宮」と呼ばれるようになっています。この場所に星、三角、円、一本の縦線、四角、三叉などが、単体、あるいは複合的にあると「月宮」の特性が強まります。

格子や十字、横線、『島』、ドット、形の悪い星などここにあれば、この「宮」に性格面か健康面で欠陥があることを示します。色や爪のなどの要素で、性格面か健康面のどちらの面であるかが分かります(写真119)。

「月宮」は手のパークッションの外に曲がる強さと、手の中の厚みで判断します。パークッションの膨らみが明らかに外にはり出しているならば、よく発達した「宮」だと見なします(写真120)。さらに厚みがあれば、つまり手の内側のパッドが極めて厚いならば、極めて強い「宮」だということになります(写真121)。もしもパークッションが突き出ており、パッドの厚みが異常に大きいならば、このかたは行きすぎた月宮人です(写真122)。このタイプの「宮」に縦線があれば「宮」の特性が強まり、横線があれば、何か欠陥を持っています。

強い縦線が「宮」の全体を走っているならば、「宮」の強さがさらにまします。また何本かの縦線が近くに寄り添っているなら、これも強さが増大されます。「宮」の上にある側線は、手のひらが平坦でも、手のひらが中程度の発達をしているほどの力があります。手の脇がはり出しており、手に厚みがあり、さらに縦線が1本ないし複数あるようなら、これは月宮人としては行きすぎであり、このタイプとしては危険な領域に近づいています。

「宮」は3つの部分に分けられます。上と中と下であり、それぞれ、指の3つの世界の特質と対応しています。またこれを見てこのタイプに特有の病気も判断できます。格子や横線、十字が「宮」の上にあったり、形の悪い星、『島』、ドット、鎖、波形の線があれば、健康に問題があります。そういう時は手の色とか爪とか生命線、水星線を「宮」とともに検討して何が問題かを突き止めます。

「月宮」の健康上の問題は、特に女性にとって重要です。なぜなら女性の病気に直接かかわっているからです。それが人生、気性、妊娠、将来の幸福に大きな影響を与えます。「宮」の上と中と下の3部分では、それぞれ別々の病気を示しています。そして「宮」の上中下のいずれかに病気のサインがあれば、健康問題があることがすぐに分かります。この方法では単に病気であることが分かるだけでなく、どんな病気なのかも分かります。

手の脇の十字は間違って「旅行線」と呼ばれており、「旅」について何かを語るとされています。縦線は海上の旅で、横線は陸の旅だとかいわれていますが、これは古い手相見による解釈です。昔の手相見は女神ルーナが水を好むので、神経質で落ち着きがなく、旅による変化を好むとしてきたのです。そこで「宮」に強い線が見つかると、落ち着きの無さに拍車がかかり、できることなら旅に出たがる・・・としてきました。したがって縦線は旅行が好きで水が好きなので陸の旅よりも船旅を好むというのです。このような「旅行線」の古い見解についてここで述べたのは、このようなことよりも健康問題のほうが月宮人にとって重要なことを強調したかったからです。古い見方に従って、縦線があるから船旅を好むなどと診断されては困るので、ここで述べておきました。月宮にある縦線や横線は病気を示しているのです。これは特に女性にとって重要なポイントです。

健康状態を示す

 手のパークッション(横腹)の全体に横線が見られる事がよくあります。これはこの方が多くの面でデリケートであることを示します。本人は健康面で自覚していなくとも、ひ弱な体質です。彼らは極端に神経質で、そのために病気になったりします。このような横線はお年寄りにもよく見られます。若い時にはなかった線のことが多いのです。歳をとり体質が弱くなってくるとこの線が現れます。火星宮上部の健康面の障害である咽や気管支や腸の炎症、血液の不順も月宮のパークッションのところに横線として現れます。

月宮の健康面に関しては後ほど列挙しますが、これらも「宮」の上に横線として現れ、あるいは手のパークッションの位置に横線として現れます。これらは咽から肝臓、膀胱までの構造全体の状況を示しています。もしも他に比べ、パークッションの一部に横線が固まっていたり、横線がパークッションから生命線まで横切っており、さらに爪や色にも欠陥が見られるならば、宮のどこにそれらが見られるかを検討することで、このかたの体どこに最初の欠陥が現れるかが分かります。この件については「線」の説明をする章で、詳細に説明します。

月宮人は純粋な形ではほとんど見られませんが、それでも典型的な人はいます。また、すべての人が月宮人の要素を備えています。月宮人の領域はイマジネーションです。月宮人は人々があまりにも物質主義的になることを防いでいますし、「心の眼」で物事を見ることを出来るようにしてくれています。人間には想像力がありますが、それが他の動物との違いです。人間は心に映像を思い浮かべることが出来ます。ある種の言葉や音や印によって、すぐに意味を伝えることが出来ます。これがあるので会話などで人々と意思の疎通が出来るのです。

コミュニケーションは会話、電報などで行われますが、音やドットの組み合わせで、いろいろな意味を持たせています。それがいろいろな言語による言葉であり考えが作られます。また書くことで、構成された言葉によって、心にイメージが浮かびます。手話でも同じように指を使って言葉を表わし、思いを述べます。これらの方法が有効であるためにはイマジネーションの力が必要です。イマジネーションの力で心の中に映像を思い浮かべるのです。私が「家」と書けば、心に何らかのイメージが浮かびます。さらに「白壁の家に低い屋根があって赤い煙突がある」と書けば、「心の眼」はそれなりに家を思い浮かべます。これがイマジネーションの力です。これがなければ意思の疎通も出来ませんし自己表現もできません。

したがってイマジネーションを代表する月宮人は大事な存在です。これがあるから意思の疎通が出来るのです。そこで月宮人も7つの人間タイプの一つになっているのです。豊かなイマジネーションを持っているかたは、語彙も多く表現力も豊かで、新しい考えを発展させる能力も高くなります。頭が鈍いと、語彙も少なく、アイデアをすぐに理解できなく、何度も頭にたたき込まなければなりません。このイマジネーション力と演説力が、優れた月宮人を偉大にします。イマジネーションがない方は無骨者と呼ばれます。この方は思ったことを巧く表現できないでしょう。

自ら触ってみないと何も信じられない人は、心に絵を浮かべることが出来ないのであり、人生の喜びに預かることが出来ません。想像力が不足しているからです。よく発達した月宮を持つ方は、表現力が豊かな方でイマジネーションを楽しみます。月宮が発達していないなら(写真123)、この方は何も心に映像を浮かべることが出来ないでしょう。写真122のように過剰に月宮が発達しているならば突飛な考えに走るでしょう。イマジネーションも行きすぎると危険です。時には完全にコントロールを失って、気が狂ってしまうかもしれません。この「宮」がほどよく発達しているのが理想です。過不足無ければ健全なイマジネーションの持ち主で、物質主義の領域を超えて生きることが出来るでしょう。

言語学者、音楽家、作曲家、恋愛小説の作家

月宮がよく発達しているのは、偉大な言語学者、音楽家、作曲家、恋愛小説の作家などです。作家ならば心の眼で性格を見抜き、適切な表現で登場人物に生命を吹き込み、読者が現実だと感じるようにすることができます。光景や登場人物を眼に浮かべさせることができ、楽しく読めるのは、想像力の力です。私たちに想像する力がなかったら、何も理解ができませんし、見たものしか了解できません。想像力がなければ美しい風景も鳥も花も色も意味がないでしょう。そうなると残るのは退屈で単調な世界です。

想像力がなければ未来への希望も生まれません。もっとも、多くの人は希望を持つことを知りません。未来の姿が見えていないのです。こういう方は、月宮人の資質が不足しています。こういう方は、真実など存在しないし、人生とは無意味な苦悩に過ぎないと主張するでしょう。また、想像力がありすぎると間違った結論に到達することもあります。しかし。ある程度の想像力があるほうが水平線の彼方を見ることができないよりもましです。

典型的な月宮人のイメージというと、背が高く、肉付きが良く、下肢がしっかりしており足が大きい感じです。この方は頑丈に見えますが、筋肉はしっかりとはしておらず筋力は強くありません。筋肉はソフトでたるんでおり、筋力がなくスポンジ的です。白人の場合は色が真っ白で、とくに顔面蒼白で心臓病を持つことが多く、肝臓に問題が出やすく、浮腫症になりやすいでしょう。月宮人のイメージからいうと、この方の声は高く細い感じです。耳も小さく頭に密着しています。手は膨れた感じでしょう。指は短く滑らかです。指の先端は円すい状か尖っているでしょう。親指も小さく、最初の指節が短くとがっています。

月宮人は想像によってコントロールされるので、夢見がちで気まぐれで理想主義的です。彼は空想のお城を建設し、偉大な事業を夢みますが、実現はしません。なぜなら実際的な価値観に欠けるからです。極端なケースですが、月宮人は怠け者のことがあります。夢幻の世界に棲むことを好み、地上にとどまることを嫌うからです。

彼は自らの想像の餌食となり、病気だと思い込み、さまざまな不安定要素を抱え込み、移り気です。彼は平凡な生活に満足できなく、常に手の届かないものを求め続けます。したがって、月宮人は長く一ヶ所にいることができず、場所や風景を変えます。この落ち着きの無い性格のため、最後のお金を使い果たすまで旅をするので、偉大な旅行家になることもあります。「宮」に線が多いほど、落ち着きの無い月宮人で、場所を転々と変えます。

したがって月の「宮」に線が多いことは、特別に『旅』を示すわけではありませんが、「月宮人」の特質を強めます。月宮人の落ち着きの無さが、お金のある月宮人を旅に向かわせます。手に固さがあり、富みを手に入れた月宮人は、長い旅行に出かける傾向を持つでしょう。一方、旅行が出来ない月宮人の手にある線は、この人の変化への渇望を示しています。

肉体的にも精神的にも怠け者

 典型的な月宮人の感情には冷たいものがあるかもしれません。彼にとって「己」とは重要な言葉です。彼は肉体的にも精神的にも怠け者です。彼は夢を見ることが好きです。目もうつろでしょう。この方は神秘的で憂鬱で迷信深いでしょう。彼は兆候に敏感で幻覚を見ますし、それに影響されます。動作も緩慢で冷淡に見えます。人々から軽蔑されたと想像し、内に閉じこもり仲間を避けます。社交的ではありません。
 彼は他の人々とは違うことを自覚しており、森の中など隔離された場所に隠棲し、自分の世界を楽しみます。彼は自然、鳥、花を愛しますが、感覚を鋭くし、想像力を高めるすべての環境を好みます。音楽家ならばクラシック音楽を好み、金星人好みの楽しく陽気な曲は好みません。典型的な月宮人は作曲の才があり、人里離れた場所で奥の深いクラシック音楽などを作曲します。
 月宮人は水が大好きです。波の音を好み、暴風雨の雷や轟音を好みます。彼は出来るだけ水のそばに棲もうとしますし、なるべく水の中に居たいと思います。月宮人は優れた航海士になります。
 あまり寛大な方ではありません。もともと利己的だからです。この方の場合、性的刺激は現実ではなく想像で活性化されます。典型的な月宮人は自信に欠け、人生の目標を追及するには体力が不足していると感じています。エネルギーにも忍耐力にも欠けるので、ビジネスの世界では成功しません。普通の月宮人でも仲よくなるのは大変です。
 月宮人は優れた作家になるかもしれません。分野はロマンスや小説ですが、歴史小説も書くかもしれません。この方の小指が長く、第一指節も長ければ、さらに作家に向いています。このような組み合わせを持つ方の指の先が円すい状ならば、書くものがファンタジーになります。指の先端が四角状ならばもっと実際的な内容になるでしょう。ヘラ状ならば活動的で独創的な話になります。
 つまり月宮人というのは変人です。想像や幻想に支配されているからです。しかし純粋な月宮人には、ほとんど会いません。誰でも想像力は必要です。もしも世界中の人々が純粋な月宮人だったら、精神病院は満杯で足りないことでしょう。しかし健全な想像力は誰にとっても大事です。困るのは行きすぎた想像力です。
 月宮人は結婚に対して他の『宮』の方に比べて固執はしません。でも避けるわけでもありません。月宮人は基本的に冷たい方ですし、強烈な愛情が持てません。肉体的にも強くないので、感情の熱で体から炎が出ることもありません。結婚においても気まぐれで移り気で、奇妙な結婚になります。彼は年取った女性と結婚するかもしれません。あるいは極端に若い方と結婚するでしょう。彼に方針はなく、ただ奇妙な選択をします。月宮人には安定したところが無く、移り気で、落ち着きがなく、利己的ですから、夫としても妻としても巧く行かないのです。特に指の先端が円すい形や尖っていると結婚生活はさらに難しいでしょう。四角やヘラ状ならば、そうでもありません。結婚生活がうまくいかないタイプとしては他の「宮」にくらべ月宮人が目立ちます。

月宮人の健康問題

月宮人の健康問題は多くあります。なぜなら血流の流れに問題があり、血液の量も少なく、色白で筋肉もスポンジ状でばい菌に冒されやすいからです。月宮人のお腹は膨らんでいることが多いのですが、これは筋肉同様、腸もスポンジ状であることを示します。つまり組織が軟弱で病原菌の巣となりやすいのです。したがって月宮人は腹膜炎にかかりやすく、結腸や盲腸などの炎症を起こしやすいといえます。アジアによく見られるコレラ菌の最初の犠牲者になるのも月宮人です。このような腸の状態をコレラ菌は好むからです。

このような腸の故障の証拠は「宮」の上部3分の1に横線、格子、異形の星形、斑点、アイランド、十字などのマークで現れます。「宮」のこの部分にこのようなマークがあれば、腸が繊細なことが明らかです。そこですぐに生命線を見て、どの程度深刻なのかを判断します。生命線が切れていたり、横線があったり『島』や星印があるようなら、腸に深刻な問題があることに間違いないでしょう。

月宮人は痛風とリウマチの素因も抱えています。十字や格子が「宮」の中央にあるならば、その印です。他にも確認できるところがあります。たとえば、「土星宮」(中指の下)から生命線まで線が伸びて、生命線を横切っていたり、停止している時です。この線は『島』を形成することが多いようです(写真124)。

土星人もリウマチになりやすいのです。月宮の真ん中あたりから線が出ているのはリウマチの傾向を示しています。この線が土星宮からの線と交差していることがよくあります。この線は生命線を横切っているでしょう(写真124)。このような手相の持ち主はリウマチを遺伝的に受け継いでいます。いますでにリウマチになっているか、あるいは将来、リウマチを患うことになります。このように二重のマークがある時は遺伝性が強いのです。

月宮下部に欠陥のマークがあれば、男性の場合は腎臓か膀胱に問題があることを示します。女性の場合は気弱になり自殺などの可能性も出てきます(see Chittenden Hotel suicideインターネットを見ると、この本が出た100年前の事件が分かります)。「宮」のこの場所に欠陥マークがあったら腎臓と膀胱だけでなく、水腫[浮腫](症)にもなりやすいでしょう。水腫症は足や脛に現れます。私の見たところ、腎臓の欠陥を示すのは横棒です。このようなマークから出ている線が生命線まで達し、二股に別れていたりすると、この方の生命まで脅かされていることが分かります。

「宮」下部に欠陥マークがあれば女性特有の病気を持っていることが分かります。女性特有の病気があるときは、水星線(小指の下から手首方向への縦線)に星形マークが見られます。それも頭脳線の近くか、頭脳線と交わるあたりです(写真125 原書の写真が黒くて読み取れません。あしからず・・・)。星マークは深刻な女性病をもっている証拠です。数百回もそのことを私は確認しています。女性のこの臓器があるから子供が産まれます。この場所に病気があると妊娠が出来ません。健康そうに見える女性が妊娠できないことがありますが、その理由がこのマークで分かります。結婚する前でも、ここを調べれば結婚してから子供ができるかどうかが分かります。子供が産まれないのですが・・・と言われたら、まずこの場所を調べてください。子宮の状態をすぐに指摘できます。いろいろ悩んでいる顧客は、子宮に病気があることに気づかないことがあります。そこで医者にも相談しませんが、相談すれば解決方法も見つかる可能性があります。そうすれば家庭に喜びが戻ります。「月宮」の三部分に別れた場所から判断できる健康状態は、信頼できる証拠です。そこで十分に注意して観察してください。欠陥のマークがあるからといって月宮人であるとは限りませんが、月宮人特有の病気を持っていることは確かです。上部に欠陥のマークがあれば、腸に問題があり、真ん中なら痛風とリウマチ、下部なら腎臓、膀胱、子宮に問題があります。

優れた作家の多くは月宮人

すべてのタイプと同じように、月宮人にも悪い面が発達している人がいます。このような人はおしゃべりで、信頼できず、思い込みが激しく、相手だけでなく自分も騙します。この方はケチで利己的で臆病で、体力的な情熱はないのですが、想像を満足させる多情な快感を追い求めます。女性の中には色情症(異常な性欲亢進)の方もいます。彼らは狡く、偽善者で、気にくわない人々を中傷します。さらに横柄で、身持ちが悪く、我慢しがたい人々で、人類からは蔑視される存在です。

あまりにも月宮が発達している場合は、狂気についても考えておくべきです。月宮が非常に大きく、手のひらも側面も厚みがあり、強い縦線とか明瞭な星印がある場合は、想像力が逞しすぎる方です。これが行きすぎると狂気になります。手が繊細ならば妄想の度合いは軽いでしょう。妄想が激しいということは心のバランスがとれていないということです。狂気はいろいろなところに示されますが、過剰な月宮の発達はその一つです。

月宮人タイプは、手のさまざまな状態にも影響されています。手の肌理の細かさ粗さも、それぞれ影響を与えます。肌理が細かくソフトならば、締まりのない手でしょう。こういう方の想像力は逞しいですが、怠け者で多くを達成しないでしょう。理想も高く、趣味もよく、美しい夢を見て、洗練されています。粗野なことが大嫌いで芸術至上主義になります。このような例としてはオスカー・ワイルドが典型です。

月宮が良く発達していて、手の肌理は中ぐらいが理想的です。これならばエネルギーもありますし実際的です。物質主義にも走りませんし、心の働きは活発です。手の荒い肌理は密度が固いことを意味します。この方は融通性の無い考え方をしますし、考えも洗練されていませんし、低俗です。迷信に染まり、神秘主義的です。密度を見ると月宮人の怠け癖がどの程度かが分かります。

純粋な月宮人の手の密度はたるみのあるものです。これはこの宮の特徴である理想主義、幻想、夢想、怠惰を示します。このような方は怠け者の夢想家で、彼らが生きていたことは歴史に残りません。

柔軟性のある手は、知的なエネルギーがあり、想像を活用できることを示します。この方は賢く、規則に縛られず、多彩で、独創的で、話がうまく、健全な夢想で独特な思考をします。この方はエネルギーに満ちているので怠惰ではなく、よく働きます。この方がビジネスマンならば、新しいアイデアでビジネスを推し進めるでしょう。作家ならば、仕事を楽しむでしょう。想像力も豊富でエネルギーもあるからです。優れた作家の多くは月宮人です。月宮人は作曲家としても演奏家としても成功します。

固い密度は異常です。この方は活動的で休むことを知らず、迷信的で利己的な神秘家です。彼らは人生に満足できず不満が多く、問題を起こします。彼らの想像力は健在ですが、次元が低く、常に自己に不満を持っているので、それが周りの人々にも影響します。硬い手の月宮人は宗教など多くのことに偏見を持っているでしょう。この方は偉大な旅人ですが、その背後にあるのは、世界に巧く溶け込めないことです。そこで変化と刺激を求めて旅をします。

柔軟性のある手は、伸縮性のある心を意味します。それが月宮人の想像力に加わります。この方のものの見方も情緒も不安定で、浮き沈みが大きいでしょう。柔軟な心を持つ、才能豊かな方が多いのですが、努力が好きでなく才能を使い切らないことが多いようです。会話は上手で、多彩な思考をします。

柔軟性が普通ならば、極端に走ることはありません。想像で行動に走ることも少なくなり、実際的になります。想像力は逞しいですが、それに支配されないですむのです。したがって普通の柔軟性のある手が、月宮人の理想です。

硬直した手は知性が足りないことを示します。月宮人人としてもレベルが低い方です。同情心にかけ、想像力も空想などつまらないことに使われてしまいます。ドアがきしむと恐れ、犬がほえてもおびえます。この方は冷たく利己的で、空想的なので、扱いが難しいでしょう。

手の色の観察も大事

月宮人の場合、手の色の観察も大事です。月宮人は白い手が典型です。手の色は月宮人のレベルを知るのに最適です。非常に白い場合は、体も冷たいのかもしれませんし、注意深く健康状態を観察してください。

手がピンク色ならば、血流の流れもよく、心臓も強いのでしょう。こういう方は神秘主義も薄れ、実際的になります。人間性も温かくなり、利己的ではなく、落ち着きも出て来ます。気性も安定しており気まぐれでもなく、健康状態もよいでしょう。

赤い手ならば、さらにこれらの特徴が強まります。情熱も温かさもあるでしょう。月宮人なのに、冷たさが見られない時は、手を観ると手も爪も線も赤いことがよくあります。赤い手の方は、健康面では腸に問題が出るかもしれません。この方はすぐエキサイトします。

黄色い手は、気難しさを示します。冷たく利己的でもあります。人生への見方もゆがんでいますし、何を見ても悪い想像に走ります。それも血液に毒がはいっているからです。黄色は痛風やリウマチの病気も示します。「宮」の中央部分にその印がみられます。

青色の手もよく見られますが、貧弱な心臓による、貧弱な血液の流れを意味しています。この場合は「宮」の下部3分の1に見られる病気にかかりやすいでしょう。とくに女性の場合は注意が必要です。問題があるようなら年齢を調べます。この障害が恒久的なものか、思春期の一時的なものか、人生の変化によるものかを見るのです。

爪も観察して下さい。幅の広い爪は、強靭な体を意味します。このような爪を持つ方は病気に抵抗力がありますし、感情の起伏も安定しています。幅広い爪がピンク色で肌理もきれいなら、この方は健康で、神経質でもなく、気質の面で優れています。

幅の狭い爪は、繊細な方を意味しますので、「宮」を詳しく観察して健康状態を見ます。爪の下の色に注意してください。白、ピンク、アカ、黄色、青で、それぞれの健康状態や気質が変わってきます。

爪の肌理も重要です。

「宮」に横線が多く、爪がフルート状ならば、極めて神経質な方で、落ち着きがなく、不満だらけで、苛々した方です。このような方は妄想に悩まされるでしょう。心臓に問題があることを示す爪は常に悪い兆候です。心臓に欠陥がある上に、肝臓にも問題があることが多いからです。

短く尖った爪は、喧嘩を好むことを示し、常に批判し、欠点を探す性格を示します。

手の全体を「宮」と組み合わせてみると、3つの世界のどれが支配的なのか分かります。指が特出しているとメンタル面が支配的となり、想像力は言葉の世界に向けられます。この方は頭が良く、言語学の専門家になれますし、科学や文学の研究に向いています。この方は大学教授に向いているでしょう。

手の全体の真ん中部分がよく発達していたら、ビジネスの適性があります。この方は作家でも、教授でもビジネスマンでも、アシスタントたちに優れたビジネスアイデアを提供します。この方はお金持ちの有名人になるかもしれません。

手の最下部が大きければ、この方は俗な世界の住人です。想像力も低俗なことに使われ、高尚ではありません。

「宮」も3つに区分けして見てください。指や指節も同じです。

「宮」の上部が最も発達していたら、高尚な想像力発揮しますが、それは手全体でも同じです。この形だと言語学者、言語・文学・音楽関係の教授、作家などが向いています。

「宮」の上部と中部が発達していたら、努力してお金を稼ぎます。なぜなら精神世界とビジネス世界が共にあるからです。

手の上部と中部が貧弱で下部がまるで把っ手のように発達していたら、この方は俗世界に支配されていますし、想像も低級です。

「宮」の下部が発達しており金星宮に格子、あるいは二重、三重の帯があり、感情線も途切れていたら、病気になりやすく神経衰弱やヒステリーなどの傾向を持つでしょう。(写真126)

指の先端

 どの「宮」であっても指の先端を見てください。先端がとんがっていたら、この方は理想主義者です。宗教的には狂信的で、基本的に実用的ではないでしょう。この方が迷信に陥り、神秘主義にはまると、まるで使い物にならない人となります。いつまでも不可能を追いかけるからです。
 月宮人の場合、円すい形の先端が普通です。円すい形ならば直観力が優れ、ロマンスとか幻想を好みます。しかし、働くことよりも、怠けることが好きかもしれません。
 指の先端が四角ならば、実際的な方です。理想を常識のレベルに押し下げ、考え方も習慣も常識的です。月宮人としてはベストのタイプかもしれません。このコンビネーションでは、歴史家、作曲家、音楽家などが居ます。この組み合わせだと健全な想像力に実際的なアイデアと常識が加わり、成功する月宮人を生むのです。
 ヘラ状の先端ならば、活動的な人をさらに活動的にします。とくに「宮」に格子や横線が走っていたら、その傾向が強まります。この方は思考に独創性があり、まったく因襲にとらわれません。この方の危険性は、幻影を追いかけすぎて流浪の人になることです。この方が滑らかな「宮」をもち、頭脳線がしっかりしており、指の脇が四角張っていたら、優れた随筆家になるでしょう。学者や音楽家としても優れており実行力をもっていることでしょう。
 節だらけの指ならば、気まぐれな性質が大きく和らぎます。これは月宮人の特質を減らす最大の要素の一つです。月宮人の指が節だらけならば、作家、教師、思想家になるでしょう。この方に深遠な質問をすると、想像力に富んだ面白い答えが返ってきます。そのことばには立派な裏付けがありますし、常識にとらわれていません。
 滑らかな指ならば衝動的で直感的で、芸術的感覚に優れ、分析を嫌います。つまり月宮人の特質が強く現れます。この場合、イマジネーションが強くなり、有用性よりも美が優先され、その結果、詩的な理想に溢れ、高度に芸術的になります。彼らはロマンスや詩や小説を愛し、作家ならば、この線に沿った作品を書きます。芸術家のイマジネーションで創った芸術・絵画・彫刻を愛します。彼らは意見を形成するのが迅速で、実際的ではありませんが、想像力豊かで、理想を追及する月宮人に、芸術的・直感的な感性を付与します。彼らの考えは流動的で、仕事もよく変えるでしょう。

指の長い方はスローなタイプ

 指が長ければ、月宮人の特質に詳細と細部が加わります。この方は何かを作るに当たって細部を省略することがありません。指の長い方はスローなタイプです。また利己主義も強く、不信感・疑惑にもとらわれやすいでしょう。服装や身の回り品には気を使いませんが、つまらないことに攻撃的になるかもしれません。作家ならば詳細について書くでしょう。教師ならば長々と論文を書きます。画家ならば想像力に富んだ絵を、詳細に描きます。会話は気まぐれで退屈でしょう。
 指が短ければ、この方は衝動的で敏捷ですが、自制心を失うこともあります。身なりも構わず何事にも注意散漫になりがちで、すべてをインスピレーションに頼る傾向を持ちます。月宮人で指が短いと偉大な計画を立てますが、実用的ではないでしょう。すべてを急ぎすぎ、多くをやろうとしすぎて失敗をする可能性があります。彼らは「必ず成功する」という新しいアイデアをいつも持っていますが、多くの場合、失敗するでしょう。
 親指はこの方に落ち着きを与えるか、夢見がちな人にします。大きな親指を持つならば、意志が強く、理屈を通し、強い方です。短い親指ならば意思の強さも理屈も弱まり、優柔不断で弱く、夢見がちな人になります。これが特に顕著に出るのは親指の先端が尖っている場合です。
 指が短くても先端が四角・ヘラ状・パドル状ならば、安定して力強いでしょう。一方、親指が短くて先端が尖っていたり円すい形ならば、たとえ大きな親指でも強さが減じられます。
 親指のそれぞれの指節を検討してください。それで意思が理屈を超えて強いかどうかが分かります。この情報を月宮人の特質に加えます。厚みがあり荒れた親指はイマジネーションを破壊します。繊細で洗練された親指ならば、そのかたの理想を高めます。
 頭脳線も見てください。頭脳線がまっすぐに手の平を横切っているならば、この方のアイデアはより実際的になります。もしも月宮に曲がって落ちているならば、想像力が優れているでしょう。頭脳線が明瞭ではっきりしており、色もよいならば、この方の心は強く、自己抑制が出来、健全な想像力を持っています。このような頭脳線ならば、月宮人の危険なところが出なく、良い面だけが出ます。
 一方、頭脳線に切れ目があったり、波状を描いていたり、孤島があったり、鎖状で、明瞭でなく、色も良くなければ、集中力に欠け、確固としたところが無く、想像力も豊かではないでしょう。このような方は、しょっちゅう考えが変わり、落ち着きがなく、満足することも無く、ためらいが多く、心のバランスをとることが難しいでしょう。
 月宮人には天賦の才を持つ天才から、精神病患者まで、いろいろな方がいます。それらは月宮の大きさや、どんな印が月宮に現れているかで分かります。「宮」そのものがなければ極端に物質主義的な方です。一方、「宮」が目立ちすぎるならば想像力過剰で、精神的に問題があります。
 そこで、心が健康であるという幸せな現象を探しますが、典型的な月宮人というのは多くありません。ただし、ほとんどすべての人に月宮の想像力はある程度、備わっているでしょう。この章をよく読んで消化していれば、どのような組み合わせが出てきても正しい判断が出来るでしょう。□

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