Shun Daichi
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第3章 手の姿



 それでは手相を見ることの初歩からはじめましょう。それからレベルをあげていき、この科学を深く理解できるようにしたいと思います。
 それぞれのテーマに与えられた文章の分量は、その話題の重要度に比例しています。これから述べる順序にしたがって手相を読むことをお勧めします。それが一番分かりやすいと思います。
 第一に手の姿を見ます。次に手の肌触り、柔軟性、密度、色、爪などを順次、見ていきます。このように見る順番を決めておけば、手相を見るときに迷わなくてすみます。
 第一に見るべきなのは、両手が、自然のうちに、どのように運ばれているかです。手相を見てもらいたい人を観察するには、部屋の一番奥に座り、依頼者に、反対側のドアから入ってきてもらうのが一番です。ここに座っていれば、手相を見てもらい方が、あなたのそばに来る前に、その方の手を観察できます。
 このとき正しい結論を導き出すために、両手は自然な状態におかれている必要があります。入ってくる方が恥ずかしいとか、違和感を感じるようではまずいのです。
 心が乱されると、両手の動きに影響を与えます。そうなると、真実の姿を見せる潜在意識のひらめきが隠されてしまいます。このとき、あなたに助手がいて、依頼者の帽子やコートや手袋を受け取るようにすると、理想的です。さらにこの助手が、優しい言葉をかけて心を和ませることができれば、さらなる助けとなります。
 このようにして、手相を見てもらいたい依頼者が、両手を自然な姿で運び、心安らかな状態で入ってきますが、手相鑑定家がすでに仕事を始めていることには気付きません。
 依頼者が部屋に入ってきても、手が見えない場合があります。依頼者が手相を見られて困ることがあると、無意識のうちに指が閉じられ、手のひらを見えないようにするものです。マインド(知的な心)は手のひらを隠す必要を感じているのです。その結果、指が命令にしたがって、手のひらを隠すのです。
 したがって依頼者が図1のように部屋を横切るときに手を隠す傾向があるようならば、何か知られたくないことがあるのです。ある人は手をしっかりと握って、手のひらを見せないようにしています。こういう方は、手相を見る段階になっても、見られたくないという感じで、なるべく手を閉じようとします。
 こういう人々は、人に知られたくない思考を内に秘めています。性格にも暗い面があるでしょう。たぶん詐欺師か偽善者で信頼のおけない人でしょう。
 このような依頼者には、真実を告げる必要があります。相手を傷つけることを恐れてはいけません。もちろん、あなたが正しい必要があります。したがって、この性格を頭において手相を見ていく必要があり、単発ではなく、総合的に判断をする必要があります。
 その結果、詐欺師か偽善者で信頼のおけない人であることが確実なら、分かったこと全てをハッキリと言うべきです。そして依頼者が「あなたの判断はまったく当たっていない」といっても、気落ちしてはいけません。
 次の依頼者は、知っていることを全て話すことに「注意深い人」かもしれません。こういう人は信頼が置け、ビジネスの秘密も守れる人です。こういう人は手を閉じていないことが多いですし、悪い考えや習慣を隠してもいないでしょう。同時に、会う人すべてに気楽に秘密を打ち明けるタイプの人でもありません。
 このような人は部屋を横切って入ってくるときに、手を閉じていませんし、隠そうともしません(図2)。もちろん最初の依頼者のように秘密を隠そうとしたり、心を開かないわけではありません。
 2番目のタイプの人は、図2のように両手を脇にたらし、指は軽く曲げられ、手はキビキビと活き活きとしており、のろのろとか、鈍い印象はありません。一方、手が大きく開かれていることもありません。
 彼は知っていることの多くを、自らの心の中だけに収めています。彼は沈着で、注意深く、信頼が置け、あなたが信頼を置くと、彼もその分、応えてきます。軽薄なところも少ない性格です。
 手を見るときは、まず、活き活きとした手かどうかを見るべきです。弾力性があって艶のある手は、その人がエネルギーに満ちていることを示しています。会う人すべての手を観察しましょう。特別に分析する必要はありません。タイプ分けをしようと頭で考えることも不要です。強い手か弱い手か、魅力的か嫌悪感を与えるかなど、人々の手の観察を続けることで、両手には『眼』があることに気がつくはずです。
 この『眼』はあなたを見つめています。時には哀願するように、あるいは口があるかのように物語を聞いてくださいと、お願いしてきます。

 手を単純に観察して印象を得るという方法は、習慣的に実行されるべきです。その印象をベースにして、次に手の肌触り、柔軟性、密度、色、爪などを研究していくのです。そうすれば、依頼者が席に座る前にどんな人物かが分かりますし、彼のケースをどう扱えばよいかが分かるのです。
 たとえば前回の2番目に登場した人物は、両手が活き活きとしており、バネがあり、柔軟性が豊かなように見えました。こういう人の手相を見る場合には、自戒をする必要があります。「この人は信頼を重んじる慎重な人だ。私の言うことは率直でなければならない。彼に質問をしていると思われるような言い方をしてはいけない。彼にストーリーを語るのだ。彼にストーリーを語らせてはいけない。」
 それでは別の依頼者を見てみましょう。彼は体の脇に手を下ろしていますが、指は広げられており、手はぶらぶらと活気無く揺れています(図3)。彼の手からは、決断力のなさ、目的感の設定ができていない印象がうかがわれます。こういう人には、いかなる秘密であっても知らせるのは危険です。もっともあなたが意識的に噂を流そうとしているなら、話は別です。この人は秘密をすぐに人に話してしまいます。
 彼のマインド(知的な心)は目的感という面で不十分なのです。どんな助言でも、それが正しかろうと間違っていても、このような人は受け入れる用意があります。さらに、知的に怠惰なひとが多く、自分の頭でものを考える努力を怠ることが多いのです。
 はっきりした目的を持っていないので、両手には活気がなく、ぶらぶらしている印象を受けます。こういう人は怠惰なので、もっと強い目的感を持つ人に従うことになります。この人の欠点は口が軽いことです。聞いたことはすぐに人に話しますし、自分の内部にとどめておくことができない人です。
 図2の人と図3の人はそれぞれ「指を軽く閉じている人」「開いている人」であり対照的です。図2の人はお金を使う前に考えます。図3の人は「馬鹿者とお金が長く一緒にいることが無い」ということわざの典型です。
 イスに座る前の観察で決断力がたりない手に見える人に感銘を与えるのは簡単です。問題はむしろ、知っていることを全て話そうとする相手を停止させる難しさにあります。
 もう一つの典型的なタイプは、部屋を横切る時に、手を脇にたらしていますが、拳を強く握っている人です(図4)。この姿は乱暴者や暴れ者を意味しません。そういう人たちには別の特徴があります。しかし、拳を強く握っていることは、固い決意を秘めていることを示唆しています。
 拳が強く握られていることは、すでに決心が固まっていること、決意が固定されたことを示しています。さらには今以上のエネルギーを締め出し、交渉の余地も締め出し、行動の時をひたすら待っていることを示します。
 拳をどのくらい強く握っているかで、決意の固さも読み取れます。単に軽く拳を握っているならば、断固たる決意をしていることを示します。しっかりと固く握っており、指先の爪が手のひらに強く食い込んでいるようなら、その人は現在、固い決意で興奮しています。その手の印象には強い決意を感じさせられます。本人が強い決意の持ち主なのか、あるいはそのとき、たまたまそういう精神状態におかれているだけなのかもしれません。
 次の依頼者は、左手を優雅に腰に置き、右手の前腕を縦にしているかもしれません。手首は優雅に湾曲し、土星宮と太陽宮の指が一緒に優雅に折り曲げられており、木星宮と水星宮の指は伸ばされており、親指とも間隔があります(図5)。このような依頼人は、芸術的才能に支配されている人です。
 このような両手の姿を男性で見ることは少ないのですが、女性には多く見られます。このような両手の姿を認識する価値があるのは、主として、死んだような手をだらりと下げている平凡な人と、芸術的センスを備えている人を識別できることにあります。このような優雅な手の姿は、美しいものを愛し、人生におけるセンスのよいものを愛する心の現れです。家庭の主婦の実利的なものではなく、精神世界の高さを示すとも言えるでしょう。
 このような方を喜ばすのは楽です。彼女の主たる駆動力が優雅さであり美しさであることを語ればよいからです。この水路を通れば、彼女の琴線に触れることができるでしょう。
 このような両手の姿を見せる人の多くは、上流階級に属しています。したがって正しい「エチケット」を守って話すことも大切です。それができれば彼らの性格をより上手に描写できるでしょう。彼らの「ルールブック」に基づいて会話をしているからです。

 私が「ミス・ナンシー」と呼ぶ人々のタイプがあります。このタイプの人は部屋を横切るのに、気取った足取りをします。
 左手の前腕はお腹のあたりに保持され、手首から手が落ち、拳はゆるんでいます。右手は垂直に降り、ひじから手首までは二頭筋の所から折れて、手首から手がぐらぐらと落とされています。指には眼鏡か、オペラグラスか、香水瓶などを無頓着に持っています。そして向きを変えながら、あるいは体を優雅にゆすりながら歩きます(図6)。
 このような人は、極端な場合、「手が込み過ぎ」ですし、気にしすぎで、男であっても女であっても『女らしさ』過剰です。女性が過剰に『女らしい』という表現は奇妙に思えるでしょうが、事実です。こういう女性には柔軟性のある堅固な『女らしさ』が欠けているのです。この堅固な『女らしさ』には大胆さは見られませんが『強さ』はあります。
 堅固な『女らしさ』を持つ女性は、意気を阻喪させるような出来事に負けません。優れた女性的な態度で事態に立ち向かい、家族や夫の支援をして勇気づけます。家族や夫に、彼女の勇気や励ましの言葉が一番必要なときに、それを与えることができる人です。
 『女らしさ』が過剰の女性は、彼女の助けが一番必要なときに崩れて落ち込みます。したがってこのような女性は苦しいときに励ます存在になるのではなく、他の人々の重荷になります。
 これが男ですと「ミス・ナンシー」は服装などの見かけに気を使いすぎで、肉体的な強さなどへの関心が薄い傾向があります。
 また別の人は、手をどこに置いていいか分かりません(図7)。彼は手を上にしたり下に運んだり、ポケットに突っ込んだり、手で時計の鎖を触ったりします。このような人は目的がはっきりしないで困っています。感情は過剰に流れているのですが、マインド(知的な心)や意志によってコントロールされていないのです。このような人々は強烈な性格を持つことがあります。しかし方向づけを必要とします。
 ある人は両手を体の前か脇に保持し、振りながら歩きます。まるで何かに触れるのを恐れているかのようです(図8)。手に物が近づくと、本能的に手を引っ込め、その物に触らないようにします。まるで指先に『眼』がついており、あちらこちらを見ているかのようです。
 このような人は疑い深く、全てを吟味しています。あなたの外観なども観察していますし、部屋の内装を観察し、隠しドアが無いか探し、あなたが手相鑑定のためにどんな仕掛けをしているのかを考察しています。
 このような注意深さ、緊張感、探求心といった知的な心のあり方が、両手に現れているのです。両手は動き回り、情報を探し求めています。このような人の手相を見るときは、手のどの線が何を意味しているかなどを説明してあげることが必要です。そして明快に判断の理由を述べ、何も隠さないことをお勧めします。このようにこのタイプの人々を上手に扱うと、彼らは最大の支援者になってくれます。
 ある人は部屋を横切るときに、ハンカチやボタン、服や時計、その他の小さな装身具やつまらないものを、指先でもてあそびます(図9)。この人は神経質になっています。ちょっと興奮しているのでしょう。
 この人と対照的なのは落ち着いており、穏やかで堂々と、体の前で手を軽く握る人々です(図10)。一方の手を上にしてもう一方は下にあります。この姿は平静で気持ちの乱れが無いことを端的に示しています。どんなに興奮しそうな出来事があっても、狼狽しない性格を示しています。
 こういう冷静な人の手相を見るときは、ゆっくりと仕事をするべきです。彼女の知的な心は威厳をもって普通の人よりもゆったりと動きます。そこであなたが早口で話して、彼女に話が染みとおる時間を与えないと、あなたの評価が落ちることになります。彼女はあなたの鑑定を友人に話すときに「たぶん優れた鑑定よ、でも早口で話すので全部は分からなかった」と言うことでしょう。

 ある依頼者は威勢が良いかもしれません。拳は固く握られ、ひじが曲げられ、腕は私が「O型」と呼ぶような姿勢で運ばれます(図11)。この人は乱暴者で喧嘩好きな人ですから、あなたの言う言葉は、極めて強固で明瞭である必要があります。
 また、別の依頼者は両手をもみながら部屋を横切ってきます。まるで手を洗っているようです。片手で別の手をなでるのですが、ずるくおもねる態度を感じます(図12)。この方はディケンズの小説『デービッド・コパーフィールド』にでてくる偽善的な悪人ユーライア・ヒープを思わせます。とらえ所が無く、抜け目なく、偽善者で信頼できません。
 このような人を頼りにしてはいけません。そして手相を見たら、彼の特質をすべて明るみに出すべきです。なぜなら彼こそ不誠実の見本だからです。
 次に良くあるタイプは、横柄で誇り高く、自らの重要性に感銘を受けている人です。
 このような人は、部屋を横断してくるときに、落ち着いた物腰で、右手を脇に置き、指を軽く閉じています。右腕はひじのところで曲げられ、お腹の辺りで地面と平行に支えられています。手のひらは上を向き、指は軽く閉じられています(図13)。
 この人は自尊心が非常に強く、己の尊厳に感銘を受けており、親しげにされることを拒み、彼の自己評価に少しでも疑問を挟むとすぐに拒否反応を示します。
 次の訪問者は、両手を弱々しく下げているかもしれません。両手は重たそうで厚く、太く、まるで死人の手のようです。実のところ、こういう人はメンタル的には死人です(14)。
 全てが重く感じられ愚鈍で、粗野で、あなたに意匠を凝らしたことを言おうとしてもできませんし、物語も語れません。明りょうな分析をしようとすると、このタイプの人々は、愚鈍にあなたを凝視するだけです。
 彼を物質主義の谷間から引き上げることはできません。どうにもならないのです。彼が知りたいことは、兄弟の名前、そのひとが結婚しているか、何人子どもがいるのか、どのくらい長生きするのか、金持ちになるのか、などで、それ以上の話題には発展しません。
 最後になりますが、探偵のような雰囲気を漂わせて部屋を横切る人がいます。両手は背中に回され握られています(図15)。彼は極めて用心深い人です。これから何が起こるか分からないと考え、ワナに落ちないようにと用心しています。「手を見せる」前に、事前調査をしています。このような人には丁重に接することが大切です。彼は臆病ですが、悪気はありません。ただ疑い深いだけです。
 これまでのイラストを見ても分かるように、この章を注意深く学べば、今後の手相鑑定に役立つことが明らかです。述べられている姿勢を理解し、一目で認識できるようになる必要があります。この章を暗記する必要はありませんが、心の中でこれらの人々の姿を描けるようにしてください。そうすれば一目見てすぐにどういうタイプの人々かを認識できます。
 つまり手相を見て欲しいという方がイスに座る前に、あなたはその人物をどのように扱えばよいかが、分かっていることになるのです。 (3章終わり)

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