Shun Daichi
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13 過去を許すこと
 
 未亡人となった母親と二人暮らしの娘は、実業人として成功したヘンゼル氏と結婚して、母親はその家庭の一室に住むことになりました。ヘンゼル夫人が旅に出ているあいだは、友だちが母親のところへ寝泊りにきて、世話をしなければなりませんでした。あるとき娘が夫と旅しているときに、母は心臓まひを起こして死にました。そのゆえにヘンゼル夫人は、母の世話をしなかったという思いで、深い罪の意識を持つようになり、何年間も苦しみました。
 
 罪の意識は心や肉体の病気を生む
 
 母の世話ができなかったことと、夫への忠実という二つの考え方の板ばさみになったヘンゼル夫人には、神経性の不消化症と、後悔による憂うつ症が起こりました。彼女が私の研究所を訪ねたときは神経衰弱で、いまにも倒れんばかりでした。彼女はみじめに感じていましたが、まわりの人びとも、みじめな気持ちになっていました。
 ヘンゼル夫人には、ティーンエイジャーの美しい娘がいました。私は夫人に死んだお母さんの立場を想像してもらい、娘さんには夫人の立場に立ってもらいました。娘が夫人と同じ事態にあったら、夫人は娘をどうさせたいでしょうか? 夫人はすぐに「もちろん夫といっしょに行かせますわ。私の世話をするために家にいてもらうなんてことはしません」と答えました。
 そこで夫人は、母親が無慈悲で、愛も親切心も自分に劣ると信じていた、という結論になることを発見しました。その理解とともにおのれを恨むことは、やめました。後悔が消えて自由になると、生活を修正できて、いまでは健康で楽しい婦人となりました。
 まちがった行動をしたと見えたものを、結果から見ると、「もっと考えるべきだった。わかりきったことだったのに、なぜ、あんなことをしたのだろう?」と言いたくなるものです。そのときそれを行なったのは、逆の考え方があるかもしれないと思っていても、最善のことだと思って行ったのです。だれかが最善だと思ってなにかするとき、結果が悪くても、あなたはその人を許さないわけにはいかないでしょう。そうではないですか? そうならば、あなた自身にも同じ思いやりを持ちなさい。
 
 理解は治療である
 
 私たちが真相を知ると、すなわち理解すると、そこにはもうそれ以上、許すようなものは、なにも残っていないものです。想像の中で、他人の立場に自分を置いてみると、その人の背景もわかり、なぜその人がそのように行動したかという事情も知って、同情もわき、自動的に許すものです。賢明なソロモン王は「何を得るよりも、理解を得よ」と言いました。許すことを拒むのは、ひどく近視眼的です。許さなければ、自分自身を傷つけるだけです。一度なされたことは、取り返えせません。何もなかったことには、絶対になりません。唯一の賢明な策は、それを理解し許し、意識から去らせることです。非難を続けるかぎり・・・私たちを害した人を許して解放し、自由にしないかぎり・・・けっして平和な心は持てません。一方、害した人のほうは、私たちのことをきれいに忘れてしまって、おそらく勝手な道を歩いているでしょう。考え方を変えて、与えてもらいたいと思う扱いを、その人に与えるべきです。
 もし私たちが愛や親切を努めるのに、なおも許すことができないなら、それはおそらく私たちが理解なしに、あるいは相手の立場に自分を置くことをせずに、自分だけを解放して自由になろうとあがくからです。
 キリストは、「あなたを軽べつして迫害する人びとのために祈れ」と言いました。
 三人の子どもの母であるジョージ夫人は、二〇年も、てんかんの発作をくりかえしていました。彼女によると、少女であったころ、父に犯されたのです。しかし、そのびっくりさせられた体験も、父を許したのだから、いまの病気の原因ではない、と確信していました。彼女が私に相談にきた時よりも一二年前に、彼女の父は重病になったことがあり、そのとき、最期と思って、父は恐ろしい間違いをことごとく告白しました。ジョージ夫人も、その母、すなわち父の妻も、二人とも父を許しました。しかし、父は幸か不幸か死なずにすみ、その後は彼女も父も仲よく暮らしました。家族全員が少なくとも週に一度は夕食をともにしました。
 しかし私は、彼女の許し方は完全でないと直感しました、そこで私の言うとおりを実行すれば、きっとよくなると思うと、彼女に告げました。それは一日に二回、暗い部屋にはいり、ひざまづいて、父のために大きな声で祈ることです。彼女が自分のために望むあらゆるよいこと・・・健康、平和、幸福、その他・・・を父が得られるように真剣に祈ることです。その二つを私は奨めました。これを彼女が行なうと、その後、発作は起こりませんでした。明らかにひざまづくおこないと、父の善いことのために願い、彼女自身の声をみずから聞くことが、許すという仕事を完成したのです。
 
 六〇歳を過ぎたアーノウルド夫人は、精神科学を用いる治療家でしたが、彼女自身が精神的に不安定で混乱していました。谷間に素敵な家を持っていましたが、それを売って都会へ引っ越したいと願っていました。昔は都会に住んでいたのですが、伴侶を失ってから、市内の家を売り、田舎へ引っ越したのでした。でも田舎がおもしろくなくなって、都会へもどりました。こういう引っ越しを何回かくりかえしましたが、落ち着きを得られないのです。死んだ夫のことを語るときアーノウルド夫人が異様な感情をあらわすので、私は彼女が不死の信念を持っていないのではないか、と言ってみました。すると、たいへんな怒り方で・・・
 「それは、ひどいお考えです! 私は精神治療家なんですよ!」
 「そうです。しかし、ほんとうのところ、ご主人が、まだ生きていられると信じていますか? あなたの心の落ち着きがないのは、そこに疑いがあるからではないですか?」と私。すると、しばらく考えてのち、そういうことがあるかもしれないと、彼女は同意しました。
 いくつかの会話がそれに続いて、私は人間の不死についての確証を示し、私個人は不死について確信を持つことを語りました。すると、彼女の心の混乱は、なくなりました。もはや田舎の家を売らないことにし、その後会ったときは、忙しく、楽しく、そして落ち着いていました。心の混乱が身辺のさまざまなことを混乱に導くのはほんとうです。
 
 六〇歳をこえる夫が妻をつれて、相談にきました。妻が心の平和を得られないかぎり、精神病院のごやっかいにならなければならない、と言い残して彼は帰っていきました。私は彼女に、どこが悪いのですかときくと、彼女は率直に
 「将来のことが恐ろしいのです。夫が死んで、私がひとりぼっちになるのが、こわいのです」と言いました。私は、さきほどお会いしたときの様子では、ご主人は、ずいぶん元気に見えましたが、と彼女を安心させようとしました。
 「はい、私もそう思っています。が、彼はいつか死にます。そして私には、ほかに家族がいません」と語る顔には、苦悩の色があらわれていました。若いころ、夫は商用の旅が多く、彼女はつねに同伴しました。そういう事情で、夫妻は子どもが生まれないようにしたのです。そのことへの罪の意識があることを、彼女にわかるように説明しました。しばらく考えこんだのち、彼女はそのときの事情のもとでは、最善の道だと感じてしたのだとわかり、彼女は自分を許すことができました。そして平和な人になり、いまでは平穏に楽しく暮らしています。
 私たちは、毎日、静かに坐って、自分にむかってつぎのようにいうことをお奨めします。